思考の整頓

"もやもやしたもの"に輪郭をあたえる

初めて見た幽霊の記憶と、物語の発現性

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僕は、プリントに書かれた「おばけを見た」欄に、堂々とチェックをつけていた。

これは、確か幼稚園に通っていた頃の話である。

夏休みに家族でおばあちゃんちへ泊まりに行った。おばあちゃんちは、阪神淡路大震災で崩れてしまったのでそのあと新しく立て直したが、それまではけっこう古い木造で、いわゆる"おばあちゃんち"という感じの家だった。

泊まりにいった二日目の夜中、廊下からラップ音が聞こえて目を覚ました。

何かの気配がして、横になったまま部屋の入口を見ると、幽霊らしきものがゆっくりと階段から上がってくるのが見えた。すぐに隣を確認したが家族はみんな寝ていて、階段からあがってくるものはおばあちゃんでもなかった。

その頃の僕は、とにかくおばけが怖かったのだが、両隣には父と母、そして姉が寝ていたので、その日だけは不思議と怖くならなかった。

それにその当時、頭まで布団をかぶって隠れていれば、おばけに連れていかれないと思っていた。だから、もしこっちに近づいて来れば、すぐに布団をかぶれば大丈夫だとなぜか少し強気でいた。

何より、オバケというみんなの知らない世界の秘密を一つ知ってしまったかのようで、すごく嬉しかった。

次の日、目を覚ますと、すぐに鞄から夏休みの宿題を取り出した。

夏休みの宿題で「夏休みにできたことを確認するプリント」があったことを思い出したからだ。

そのプリントにはいろんな欄があった。

・ひまわりに水をやった
・一人で歯磨きをした
・おばあちゃんちに行った
・スイカを食べた

そのうちの一つに「おばけを見た」があった。

鞄からぐしゃぐしゃになって出てきた、夏休みにできたことを確認するシートを真っすぐに伸ばし、僕は「おばけを見た」に力強くチェックをした。

___________

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それからしばらくして学年が上がり、中学生になった。

この頃にはもうおばけなんていないと思うようになっていて、幽霊が怖くなくなっていた。

しかし、新しく怖くなったものができた。

〝人の目〟だ。

クラスの席替えでとにかく避けたかったことは、席が一番前になることだった。

なぜなら、自分の背後から、陰口を言われているような気がしていたからだ。

「隠れて勉強し過ぎじゃない?そういうやつないわー」
「かっこよくないくせして、なんかかっこつけてるよな。うざーい」
「よくどや顔で「俺、おもろいやろ!」みたいな話し方してるけど、全然見るに堪えないわ」

時には、雑木林の「森」のことを話しているだけなのに、僕の名字の「森井」と言われているようで、

たぶん陰口なんて言われてないんだろうけど、気にし過ぎてしまい、ほんとに陰口を言われたら嫌だと思ったことは口に出せなかった。


____________
なんで今となってこんな話をしたかと言うと、最近、フリッツ・ハイダーという心理学者のこんな実験を知ったからだ。

ハイダーは、2つの三角形と1つの円が画面を出たり入ったりするだけのシンプルで短いアニメーションを制作した。

この意味のない映像を被験者に見せた後、内容を聞くと、1人を除き全員が、図形の動きから恋愛やいじめを描いたドラマだと説明した。

円は小さな三角に恋をしているが、大きな三角が円をさらって行こうとする。だが小さな三角が奪い返し、小さな三角と円はめでたく結ばれる、といったように。

www.youtube.com

(その映像がこちらです。1分間で、音声はなく外にいても見られますので、良かったら見てみてください)

ハイダーは、この研究を通じて物語を作ることの重要性を明らかにした。人間はストーリーを欲する傾向があり、それがない場合には自ら作り出そうとすることがわかった。

____________
僕たちは無意識に「物語」を作り上げている。

女の子がディズニーランドで一人で写っている楽しそうな写真をSNSにあげているのを見て、同性の友達と行っただけかもしれないのに「あぁ、これは彼氏と行ったんだな」と解釈し、

合コンで知り合った金髪の大学生が、イベサーだと知ると「やれやれ、どうせ毎日飲み歩いているチャラ男だな。勉強とかしたことないんやろなー」と、勝手にその人の背景を作り上げる。

今になって思うと、初めて見たおばけは、自ら作り出してしまっていただけなのだろう。

たまたま家の壁の木材がきしむ音がした。掛けていた服が暗くて人影に見えた。窓から風が吹いていた。

一つ一つ見ればなんてことはない無意味な出来事である。

しかし、そこに物語性を付与してしまうことで、〝幽霊〟が生み出されてしまうのである。

世の中の心霊体験は、たいていそういうものなのかもしれない。僕たちの単純で、賢い脳の仕業なのである。


学校でもそうだ。悪口なんて言われていないのに、後ろから聞こえてきた断片的な情報を勝手に組み合わせて、自分の悪口を言われていると作り上げてしまっていたのだろう。

「夏休みに田舎のおばあちゃんに行ったんやけど、近くに森があって。そのせいで、虫がめっちゃいてほんま気持ち悪かった」

背後から聞こえてきた「森」と「気持ち悪かった」だけが耳に入り、「森井、気持ち悪い」となり、

「かっこよくないくせして、なんかかっこつけてるよな。うざーい」
「よくどや顔で「俺、おもろいやろ!」みたいな話し方してるけど、全然見るに堪えないわ」

というまた別の友達グループのお笑い芸人に対しての会話がつながり合い、さも自分の陰口を言われているかのような「ストーリー」を作り上げてしまっていたのである。

____________
中学生の頃におばけを克服し、人の目も高校にあがり、ウソみたいにあまり気にしなくなった。

さて、大人になった今、怖いものはなんだろう。

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先月、お盆に地元を歩いていたら、前から両手にぱんぱんに詰まったスーパーの袋を持った女性が歩いてきた。

昔、好きだった女の子だった。

「わぁ、久しぶり!」「成人式ぶりやんな!」なんて声をかけながら、ふとスーパーの袋に目を移すと「甘口のバーモンドカレー」が目に飛び込んできた。

僕は怖くて、はっきりと相手の指を確認できなかった。

「今日は甘口カレーなんや」「もしかしてもう結婚して、子どもおるん?」なんて絶対に聞けなかった。

その子のことは、別に今も好きというわけではない。でもどこか切なくて、音をたてて寂しさが込み上げてきた。

「あぁ、もうこの子とは一生付き合うことはできないのかもしれない」と思うと、

今回も、あの時に見たオバケのように「自分が作り出した虚構」であってくれと、僕はゆっくりと空を見上げた。

蝉の声がうるさいくらい鳴り響いていた。

 

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4月1日生まれの就活生が、エイプリルフールの影で苦しみながらも無事に内定した話

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「なんで私ってこんなに自己肯定感が低いんだろう。自分に自信が無さすぎて……」

各企業がサマーインターンを始める大学3年の夏、就活生の友達にこんな相談をされた。

彼女が志望している会社は、就活用語で「自己分析」と呼ばれるものが内定するためには必須で、面接ではひたすら「なんで?なんで?なんで?」と聞かれる。そのため原体験となる幼少期のエピソードを話さなければならない。

(人格が形成されるのは幼少期なので、大学時代に何をやっていたかも大事だが、面接官は幼少期の話を聞いてその人の人となりを知りたいのだ)

「ねぇ、聞いて聞いて!やっとわかったかもしれないの、自分に自信がない理由!」

彼女は、数ヵ月悩んだ末、なんとか答えらしきものに辿り着いたみたいだった。

自己分析がうまくできずここ最近かなり悩んでいたので、どうして?と優しく聞くと、こう言われた。

「4月1日生まれだからかもしれない」

僕は始め何を言っているのかわからなかった。

4月生まれがどうした。俺も4月生まれだぜ?4月13日生まれだから、413(シイサー)で覚えてくれよな!

なんてことを言ったら、うるさいと言わんばかりにすぐに遮られ、彼女は続けた。

「親に誉めてもらえなかったの……」

_____

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(『天才!』(マルコム・グラッドウェル)p.27)

上の画像を見ていただきたい。
日本ではなじみが薄いが、メディスン・ハット・タイガースというカナダのアイスホッケーの登録選手名簿である。

ここに今まで誰も気づかなかった、見逃してはならない箇所が一点ある。

それは、1月、2月、3月生まれの選手がとてつもなく多いということだ。カナダのアイスホッケーの選抜チームを調べると、全選手の40%が1~3月生まれ、30%が4~6月生まれ、20%が7~9月生まれ、10%が10~12月生まれだったのである。

なぜこのような偏りが見られるのか。
これはカナダでは同じ年齢の少年を集めてクラスを作る場合、年齢を区切る期日を「1月1日」に設定しているからだ。

つまり、ある少年は1月2日に10歳になり、別の少年はようやく同じ年の暮れに10歳になる。思春期前のこの年齢では、12ヶ月の差が身体の発達に大きな違いを生む。

世界でも特にアイスホッケー熱の高いカナダでは、9歳か10歳で代表チームを選び始める。成長する時間をより多く与えられた少年たちは、才能ありと見なされ選抜に選ばれる。

代表メンバーに選ばれると、よりよい指導が受けられ、より強いチームメイトに恵まれ、より多くの試合でプレーすることになる。

始めのうちは、生まれが少々早かっただけという少年の優位点は、13~14歳になる頃には、熱心な指導と人よりも多い練習量によって本当に優れた選手になっていくのである。

成功している人は、様々な素晴らしい機会を与えられる可能性が高く、さらに成功する。「成功するから成功する」である。つまり、大きく成功しようと思ったら、内部要因だけではなく「外部要因」が重要なのである。

本人の努力はもちろんだが、環境という外部要因に味方された運の良かった人は、後に、例えば羽生結弦のように、石川遼のように「天才」と崇められるようになる。天才は、本人の才能だけではなく、「才能を開花させるに至った経緯」も重要なのである。

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彼女が言いたいことはこういうことだった。

4月1日はエイプリルフールでもあるが、学年の最後の日だ。「小学校に入学するタイミングは6歳になって最初の4月1日を迎える時」で決まる。

つまり4月1日に生まれるか、4月2日に生まれるか。たった1日しか違わないのに、学年は1学年違ってくるのである。

4月1日生まれは、その学年で最後の日に生まれたことになる。ある程度年齢がいけばいつ生まれたかなんて関係ないが、子どもの頃の1年はかなり大きい。

そのため、4月1日生まれだった彼女は幼少時代、周りのみんなができているのに自分だけできていなかったことが多かったそうだ。周りと比べられ、母親から怒られることはあっても、誉められることはほとんどなかったという。

「誉められなくて、気づいたら自分に自信が無くなっていって。その名残か今でも自己肯定感がすごく低いのかもしれないの……!」

ある程度筋の通った自己分析に自分で自分に納得し、就活本を片手に幼少時代に苦労した話を、目を輝かせながら僕に聞かせてくれた。

そのミスマッチがどこかおかしくて、そして少し歯痒かった。

嘘をついて盛り上がるエイプリルフールという晴れやかな日の影で、苦しんでいる子どもがいるなんて想像もしたことがなかったからだ。

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「自分に自信がない理由はわかったけど、どうしたら自信つくのよー!」

リクルートスーツ姿の学生が増えてくる大学3年の10月、大学のゼミ終わりにレジュメを鞄にしまい帰ろうとする僕を引き留め、いきなりそんなことを彼女は言うもんだから、

「一つずつ小さな成功体験を、積み上げていくしかないんじゃないかな」

とちょっぴり上からアドバイスしてしまった。

僕は人に助言できる立場になんてないんだけれども、それでも少しでも何かの足しになればと、気付いたらひたむきに頑張る彼女の姿に心を打たれ、応援したくなってしまっていた。

4月1日生まれの彼女は、先ほど例に挙げたアイスホッケーの選手のような外部要因という「才能」には決して恵まれてはいなかった。それに加え、体育会のテニス部で、夏の引退まで忙しく自分の将来について深く考えてこなかった。

しかし、それでも最後の終了のベルが鳴るまで泥臭く食らいついていっていた。

インターンの面接や早期選考の面接に落ち続けながらも、周りの先輩や人事の方に対し「来週まで言われたところを修正してくるのでまた見てください!」と次から次へとお願いしていった。採用人数がかなり少なく、OBのいない会社には、会社の前で社員さんらしき人を出待ちし、「OB訪問させてください!」とお願いしていた。

もちろん何度もお世話になった先輩には、地元名産の折り菓子を渡したりと、相手への最大限の感謝や気遣いを忘れてはいなかった。

すると、企業の人事や先輩は、嫌な顔ひとつせずに「〇〇ちゃんがそんなに努力しているなら、全面的に協力するよ」と言った。途中から「志望動機もっと固まってきたら、模擬面接してあげるから、またいつでも連絡しておいで」とちょくちょく言われるようになった。

少しずつ彼女を応援してくれる人が増えていっていたのである。「本気」が人を動かし、ひたむきに頑張る姿が応援したいと思わされるのだ。

仮に、就職活動がうまくいかなかったとしても、自分を応援してくれる人達がいる限り、彼女は幸せなんだろうなぁとそのとき強く感じた。
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きっと彼女は気づいてはいないだろうけど、相談に乗ったりアドバイスをしながら、学ばせてもらっていたのはおそらく僕の方だったのかもしれない。

正直に言うと、始め彼女の行動を傍目に見ながら、どこか少しかっこ悪いと思っていた。俺ならもっとスマートに、もっとスタイリッシュにやれると。

「何がOB訪問だ、何が出待ちだ、しゃらくさい」
「そもそもなんでわざわざ面接を受けにいかなければならないんだ。採用したかったら人事が俺のところに来いよ」

就職活動は周りを蹴落としてでも大企業に内定すべき。一流企業に内定できれば勝ち、できなかったら負け。判断基準は勝ち負け。変に勝ち負けにこだわり、悪い意味でスマートに生きようと斜に構えていた。いかに汗をかかずに勝てるか、いかに失敗せず成功するかばかり考えていた。しょうもないプライドばかりが先行し、結局は負ける(面接に落ちる)のが怖くて行動できなかっただけだった。

それは僕の「弱さ」であり「甘え」でもあった。

ひたむきさや本気が人を変え、自分を応援してくれる人を増やしていく。そういう人が外部要因という名の才能を手に入れ、成功していく。

彼女と話をしていて今後生きていく上で大切なことを教わった気がした。

「自分のことを自分以上に考えてくれる人がどれだけいるのか」ということを。そして、それぞれの「自分の弱さ」への立ち向かい方を、どこがホワイト企業でどこがブラック企業かなんてより知っておくべきなんだろうなぁと就活をしながら彼女から学んだ。
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黒いスーツに身を纏った彼女は僕に一つ、小さな嘘をついた。

「自分に自信がなく、私は何もできないとても弱い人間で、社会に出たらやっていけないかもしれない」と。

そんなことを言われた三ヶ月後の4年生の春。
第一志望の会社にこそ落ちてしまったが、幼い頃に背負ったハンデに正々堂々と立ち向かい、彼女は無事に納得する形で就職活動を終えることができた。

ボロボロになるまで着たリクルートスーツはタンスの奥にしまわれ、あのとき読んだ就活本はもうどこにいったかわからない。

しかし、自分の弱さや短所から逃げることなくしっかりと向き合うことのできる彼女は、社会に出てもきっと活躍するんだろうなぁと僕は強く思う。

 

 

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就活生の頃に知っておきたかった「自分の中に眠っている強み」の見付けた方7ヶ条

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就活生の頃、すごく悩んでいました。

面接官に「あなたの長所は?」と聞かれても、自分の強みなんて何もないと。

 

面接官:長所を教えてください。
学生:コ、コ、コ、ココミュニケーション能力です……(震えながら)
面接官:……

 

そんな当時の僕みたいに「短所ならあるけど、強みってなんだし」と悩んでいる就活生はたくさんいる気がします。

もう何年も前の話になりますが、就職活動をやってみて思ったことは、20数年生きていれば誰でも人より秀でている部分は絶対にいくつかあるということでした。しかし、ほとんどの人がそれを自分の強みと把握できていないということも事実としてありました。

そこで今回、自分の中に眠っている「強みの見付け方・育て方」や「天職の選び方」といった僕が就活生の頃に知っておきたかったことを、16000字とかなり長くなりましたが、15個ほどの独自のノウハウも盛り込み、書きました。

どれか一つでも自分に合うのが見つかり面接での一助になることを願いながら、自分の強みが見付からなくて悩んでいる就活生に本記事を捧げます。

 


【目次】
1.ストレングスファインダーで自分の「強み」を把握する

2.自分の「才能の種」を見付ける
ベストセラーを読むべきポイントは「これくらいなら俺でもできそう」
OB訪問では「ルーチンワーク」を聞く
ロールモデルにはできない、自分ができることを探す
三度の飯より〇〇
自分の「才能の種」を30個書き出す

3.「才能の種」を組み合わせる
「ぽくない」と言われるところを探す
作家志望の僕が出版社を一切受けなかった理由
〝王道の学問〟を追わない
魔法の使える戦士を目指す

4.「強みらしきもの」を本番で試して検証する
面接官は山ピーを知らない
いつもの5倍長い記事を作ってみる

5.才能の種」を増やし、新しい市場を開拓し続ける

6.じっくり1万時間かけて「強み」を伸ばしていく
人は1年でできることを「過大評価」し、10年でできることを「過小評価」する

おわりに
◆作品によって救われたことがある人間かどうか

 


■1.ストレングスファインダーで自分の「強み」を把握する 

先日この記事で「ストレングスファインダー」について16000字で熱く熱く語ったが、特に自己分析が問われる就活生はぜひやってみてほしい。

ストレングスファインダーとは、『さあ、才能に目覚めよう』という本を買うと、IDが付いてきて、WEB上で受けられる性格診断のこと。34ある資質の中から、自分の強みである5つがわかる。

この性格診断が本当に当たる。当たり前すぎて気付いていなかったような自分特有の資質を知ることができ、自分の強みはこれだったのかと膝を打つ。

こんなに自己分析が深まる本はなかなかないので、就活本を読んで自己分析をするなら、『さあ、才能に目覚めよう』をしっかり読み込んだ方が100倍いいと思う。これを書くにあたり、「強みの見付け方」みたいな本をいろいろと読んでみたけど、『さぁ才能に目覚めよう』が一番だった。

この本を読むことで、自分の強みを把握し、何の武器で闘うべきなのかを知る上ではもちろんのこと、サークルで周りを引っ張っていくリーダーの立場にある人は、周りのメンバーの強みを認識し、どう活かせば最大限の力を引き出すことができるのかも学ぶことができる。

プロブロガーのイケダハヤトさんもこの記事で言っていたが、オススメは、恋人や親友と一緒に受験することだ。さらに自分のことや大事な人のことを知るきっかけになるはずだ。

就活中に、中にはリクラブする人もいるが、そういう人こそ「リクラブするならストレングスファインダー」がオススメです。


■2.自分の「才能の種」を見付ける

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ベストセラーを読むべきポイントは「これくらいなら俺でもできそう」

「強み」とは、無意識に繰り返すことのできる思考や行動パターンのことである。

自分にとって当たり前で何がすごいかわからないことなのに、他人から「すごい」と言われることが「強み」なのである。

そんな強みを見つける方法の一つに、ビジネス書の「ベストセラーを読む」ということがある。

売れていて評判の良い本を読んで「これくらいでいいのか」と思うことができれば、それがあなたの強みである可能性が高い。

大学生1、2年生の頃、ずっとクリエイターに憧れていた。ファーストキャリアは絶対クリエイターだ!と思っていた。しかし、実際にクリエイティブスクールに通ってみたらアイデアを考えるのがすごく辛かった。

周りの友人は、もちろん苦しんではいたが、それでも楽しそうにやっていた。僕だけが苦しいだけで、これを本当に仕事にできるのか?と疑問に思うようになっていった。

そんなときにたまたま『かばんはハンカチの上に置きなさい~トップ営業がやっている小さなルール~』(川田修)という営業について書かれたビジネス書を読んだ。

プルデンシャルという外資系の生命保険会社のトップセールスマンが書き、ベストセラーとなった本だ。すごく評判の良い本でAmazonのレビューでも60件以上コメントされ評価は☆4.3とかなり好評価である。

そんな素晴らしい本を読んだ僕の最初の感想は「あれ、これくらいでいいんだ」だった。

しかし、ネットにあがっている感想を調べたら、「ここまでできない!」と言う人がたくさんいた。

一方、僕は「あ、これくらいならちょっと努力すればできそう」と思っていたのである。その時、僕に向いている職業は、クリエイターではなく営業マンなのかもしれないと悟った。

無意識にできていたからこそ、最初読んだ時になんでこんなことわざわざ書く必要があるんだと思ってしまっていたが、周りの人からしたら目から鱗な情報だったのである。

クリエイティブスクールの学生で成績の良い人達は、僕が辛いと思った作業を楽しんでやっていた。常に何か面白いことはできないかと頭の中で無意識に考えているタイプだったのだろう。どんなに頑張って努力しても、無意識で好きでやっている人には勝てないのである。

自分にとって当たり前で何がすごいことかわからないことなのに、他人からすごいと言われることが「強み」。

ビジネス書の評判に良い本を読んで「あ、これならちょっと頑張れば自分でもできそう!」と思うことができれば、その職業は自分にとって向いている可能性が高く、才能があるはずだ。


OB訪問では「ルーチンワーク」を聞く

OB訪問で「ルーチンワーク」を聞くべき理由はそこにある。

どんな職業にも「毎日これをやらなければならない」というルーチンワークが存在する。

例えば、人材会社の先輩が毎日学生6、7人と1人1時間程度の面談をしていると言っていた。

これをできないとかしんどいと思う人はおそらく向いていない。人材業界に興味はあったが、毎日学生と何時間も話すなんて無理だと思った。しかし、この仕事に就いて(向いて)いる人は「好き」で学生と話をすることができる。

「毎日やるルーチンワークができるかどうか」

天職かどうかを見付けるために、まずルーチンワークから判断する。決して憧れで選ぶのではなく、自分にとって苦痛ではない、無意識に好きでできることを探すべきなのである。

 

ロールモデルにはできない、自分ができることを探す

強みとは、自分が何気なく無意識にやっていることなので、自分ではなかなか気付きにくい。しっかりと把握するためには、誰かと比較する必要がある。

そこで、自分のロールモデルとなる人と比較することがオススメだ。何人かロールモデルを決めて、その人と自分を比較してみる。

ロールモデルになるくらいなので、自分より優れている部分がたくさんあるはずだ。

そんなロールモデルにできないが、自分にはできる」ことを探すのである。

個人的な話になるが、大学から上京してきて、こんな風な人になりたい!と思える憧れの人ができた。ミスター慶応のイケメンで、学生団体の代表。プレゼンは誰よりもうまく、説得力がある。

始めは、その人にあって自分にないものばかり目についていたが、ある時その人より優れているかもしれない部分を見付けた。それが僕にとって「文章を書く」ということだった。自分より全てにおいてはるかに勝っていると思っていたが、もしかしたらここなら勝てるんじゃないかなと気付いた。

それからその憧れの人になろうとすることをやめた。できないことを無理に努力するのではなく、好きなことに時間を投資しようと思うようになった。

どんなにすごいと思う憧れの人でも、自分の方が秀でている部分は存在する。そこが自分の強みになりうる箇所なのである。

 

三度の飯より〇〇

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そんなこと言っても「自分には才能なんて何もない」と思う人もいるかもしれない。ロールモデルと比較したら、余計むなしくなるだけだ」と言う人もいるかもしれない。

もう何年も前の話になるが、僕が就職活動をやってみて思ったことは、20数年生きていれば誰でも人より秀でている部分は絶対にいくつかあるということだった。

しかし、それに気付いていないというのも確かだった。

自分の中に眠っている強みになりうる「才能の種」を見付け、向いているであろう職種に就き、これから社会人になって強みを伸ばしていけばいいのである。

そこでそんな自分の中に眠っている「才能の種」の見つけるために、まず「三度の飯より〇〇」を探すことが大事である。

このブログも趣味で好きで書いているのだが、以前、夕方6時からブログを書き始めて気づいたらご飯も食べずに夜中の12持くらいになっていたことがあった。

「三度の飯より○○」という言葉があるが、本当にご飯を食べるのを忘れるくらい没頭できることが自分にとって向いていることであり、自分の強みになりうるものなのである。

「自分は何に夢中になれるのか」。それがわかれば、自ずと何に向いているのかぼんやりとでもわかってくるはずだ。

強みや才能と言うとどこか取っ付きにくいかもしれないが、「才能の種とは、「○○が好き!」と感じる心」なのである。


自分の「才能の種」を30個書き出す

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では、具体的に「才能の種」は、どんなものがいいかと言うと、「人が詳しく知りたいと思って聞いてくれること」がいい。

強みについて書かれている『パーソナル・マーケティング』本田直之さんが、「強み」とは「人に教えられることを持っていること」だと言っている。

「人に教えられること」とは「人が詳しく知りたいと思って聞いてくれること」

一方的にあなたが話したいことや伝えたいというだけではなく、それについて誰かが「詳しく知りたい」と興味を持ってもらえるかがポイントだ。

僕で言うと、社会人になったタイミングで、友人から「どうやって友達って作ったらいいん?」「友達の作り方教えて!」とすごくよく聞かれた。新しい環境で友達ができず悩んでいる人がたくさんいるのだろうなぁということと、今まで意識してこなかったが、自分はもしかしたら周りから見たら友達を作ることに長けているのかもしれないと気付いた。

自分では当たり前すぎて「取るに足らない話だ」と思ってしまっていたが、他人からしたらすごく面白い!と思ってもらえることもあるのである。

そのため「三度の飯〇〇」のような「好きなこと」や「得意なこと」「大事にしていること」だけでなく、「人に聞かれること」「面白いと言われること」を書き出していくことが、「才能の種」を見つける一歩だ。

最初はなんてことないことでもいい。

例えば、絵描きの友人が、周りの友人やお客さんから恋愛相談をよく受けると言っていた。

絵を描いているだけなのに、どこから聞いたのかお客さんから「恋愛相談乗っていただけるんですか?!」と連絡来ることがあると言っていた。

「幸せな絵を描いてる私でも、今でも過去の傷を思い出しては泣いてる。どんなに笑顔な人でも、幸せそうな人でも「幸せそうでいいね」と今だけの姿を見て、羨ましいだなんて言葉は伝えないようにしてる。 その人の背景や物語がきっとあるから」

と、ある時言われて話を聞いてほしくなる理由に納得した。おそらく自分でも気づいていないかもしれないが、その絵描きの友人は「とことん相手の立場になって考える」ことにすごく長けているのだろう。

例えば、「悩み相談に乗ること」と「絵を描くこと」を掛け合わせて、相談に乗った上で、相手の悩みを癒す絵を描くことができれば、彼女にしかできない大きな武器(強み)になる。

「才能の種」は、「恋愛相談をよく受ける」といったようなことでもいい。

仕事に即戦力として役立つ能力と言うと、なかなか難しいかもしれないが、おそらく20数年生きていれば、こだわっていることで自分の内面のことなら、誰にも負けないようなことがあるはずだ。スキルがないという学生は、人間性を掘り下げてアピールすればいいのである。

(「スキル」ではなく「人間性」アピールについて詳しく知りたい方は『凡人内定戦略』がオススメです)

 

ちなみに就活生だった当時の僕の「才能の種」はこちらです↓↓ 

・甘い物が好き
・カフェに詳しい
・本を1000冊以上持っている
・文章を書く(ブログを書くのが趣味)
・アニメ(漫画も1000冊以上)
・可愛い子の友達が多い(ミスコンの司会をしたり)
・お笑い好き(毎日ご飯を食べるときはお笑い番組を見ている)
・競い合う勝負事に燃える
・人間的心理に興味がある(心理学が専門)
・コミュニケーション力を上げたい
・気遣い
・芸能事務所のスカウトマン
・友達が多いと言われる
・新しく面白い人と出逢うとテンションが上がる(社交性)

ここに書かれたことが自分の持っている「才能の種」ということになる。

このように単語レベルの小さなことでいいので、どんどんどんどん書き出していく。自分の中に眠っている「才能の種」を「見える化」することがポイントだ。

僕は就活が終わった後、「出版甲子園」という学生向けの出版のビジネスコンテストで準グランプリを受賞したのだが、その時はこれらの要素を組み合わせたものだった。

・本を1000冊以上持っている
・文章を書く(ブログを書くのが趣味)
・人間的心理に興味がある
・コミュニケーション力を上げたい
・芸能事務所のスカウトマン 

⇒コミュニケーション本×芸能事務所No.1スカウトマン×数々の実用書の内容を実践の場で使えるか検証した大学生

コミュニケーションに詳しい人は世の中にごまんといる。その中から芸能事務所のスカウトマンとなるとかなり少なくなり、さらに数々の実用書の内容を実践の場で使えるか検証した大学生となると唯一無二の存在になれたのである。

「強み」はかけ算で生まれる。かけ算をすることで競争優位性が上がるのである。

出版甲子園受賞後、立ち上げたWEBメディア「本to美女」でも、

・本を1000冊以上持っている
・可愛い子の友達が多い(ミスコンの司会をしたり)

という自分の「才能の種」を掛け合わせて作ったものだ。

僕より本に詳しい人は腐るほどいるし、美女の友人が多い人もたくさんいると思う。しかし、当時学生で本に詳しく、かつ美女の友人が多い人となると、かなり数が絞られ、独自性が上がるのである。

①「ベストセラーから「これくらいなら俺でもできそう」なこと」
②「ルーチンワークでできること」
③「ロールモデルにはできない、自分ができること」
④「三度の飯より〇〇」

先ほど紹介したこの4つで見つかった「才能の種」に加え、

スキルや能力といったことだけでなく、自分の内面・人間性のことまで「好きなこと」「得意なこと」「大事にしていること」「人に聞かれること」「面白いと言われること」「変わっていると言われること」などをまず1530個書き出していく。そしてうまく組み合わせることができれば自分だけの強みになりうるのだ。

ではどういうものを組み合わせたらいいかは次の章で説明していく。


■3.「才能の種」を組み合わせる

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「ぽくない」と言われるところを探す

大学生の頃、金髪だった時期があった。僕が所属していた慶應の文学部は、経済学部や商学部と比べて圧倒的に眼鏡率が高く、暗い人が多い。

そのため文学部の教室では、金髪だとすごく目立ち、「文男(文学部の男子)ぽくないよねー」とよく言われていた。

数百人と入る大教室でも友達にすぐに見つけられ「あ、森井、今日は珍しく授業出てるじゃん」と言われる。

よく友達と集まるときも金髪の森井が目印にされていた。

あるとき渋谷のハチ公前で集まることになったことがあった。金曜夜のハチ公前は人がかなり多くなかなか見つけられないので、いつも通り「金髪が目印で!」となったのだが、ハチ公前ではざっと見渡しただけで、金髪の人が6、7人いて、「いや、金髪いっぱいいて見付からない!」とすぐには見つからなかったのである。

同じ金髪でも「どこにいるか」というだけで、こんなにも変わってくる。

ここからの教訓は、「金髪が面白い」のではなく、「文男〝ぽくない〟金髪」だから面白いのである。

だからこそ、まず「ぽくない」と言われるところを探すべきである。

「ぽくないと言われるところ」こそ、より自分の才能を最大限に発揮できる可能性を秘めている。

例えば、TOEIC800点は一般的に見たら高い方だ。しかし、満点が何人もいるであろう外資系志望の優秀な学生の中にまじると800点はむしろ低い方になってしまう。英語ができる集団の中だと、英語が強みだと思っていたはずが、むしろ英語ができないやつと弱みになってしまうのである。

この中で周りより目立とうとすると、他の強みが必要になってくる。これでは自分の強みをうまく活かしきれないことになる。

そこで「自分の何の武器を、どこで」扱うのかを考える必要があるのである。


作家志望の僕が出版社を一切受けなかった理由

就活生の頃、出版社を一切受けなかった。理由は「ぽかった」からだった。

「趣味が、読書とブログを書くこと。サークルではフリーペーパー制作をして、本屋さんでアルバイトをしています。将来は本を出したいです。だから出版社を志望しています」ではあまりにも芸がなく、〝出版社志望ぽい〟のである。

詳しい理由は割愛するが、当時僕はリクルート志望だった。リクルートの面接試験でも「作家になりたいです」と言っていたのだが、面白がってもらうことができ、内定をいただくことができた。(もちろんなぜ出版社ではなくリクルートなのかをしっかりと話せないとだめだが)

出版社の面接試験で「作家になりたいです」と言ってもその他大勢に括られ、覚えてもらえなかったかもしれない。

同じことを話すにしても、どこで話すかでウケがまるで変わってくるのである。


王道の学問を追わない

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大学3年生の頃、ゼミ代表として後輩に向けてゼミ説明会で話す機会があった。そこでゼミ選びで一つの考え方として知っておいてほしいことが一つあった。

それが「王道の学問を追わない」でほしいということだった。

有名な話だから知っている人もいるかもしれないが、スティーブジョブズは大学生の時、「カリグラフィー」というすごくマイナーな学問を学んでいた。

Appleと言えば、デザインが先鋭的で素晴らしいとイメージがあるかもしれないが、フォントも美しい。

Macは世界で初めて美しい活字を扱えるパソコンになった。カリグラフィーとは、文字を美しく魅せるための手法で、もし、スティーブジョブズが、大学でこのカリグラフィーというマイナーな学問を学んでいなかったら、おそらく今のMacは生まれてなかっただろう。

そんなスティーブジョブズ、20歳くらいの頃から、今のMaciPhoneを作ろうと考えていたかと言うとまったくそういうわけではない。たまたま大学で学んでいたことが将来につながったのである。

スティーブジョブズもそんな「点と点のつながり」は予想できてなくて、後で振り返って初めて「点のつながり」に気が付いたと述べていた。

冒頭の話に戻るが、なぜ「王道の学問を追わない」でほしいかというと、簡単に言うと競合というか、ライバルが多いからである。ライバルがいっぱいいるので、それを学んでも自分の強みに、自分だけの武器には、非常になりにくい。

例えば、高校野球。競技人口が多過ぎて、甲子園で優勝するのはめちゃくちゃ難しい。東大入るより難しいと言われている。

そして、さらにそこから一握りの人しかプロになれなくて、もっと言うと野球選手として野球を自分の武器にできる人はかなり数が限られているのである。

一方で、競技人口の少ないマイナースポーツなら、努力はもちろん野球部の人たちと同じくらいするとは思うが、語弊を恐れず言うと、例えば全国優勝しやすい。

みんながやっていないからこそ、すぐにそれが自分の強みに、武器になりうるのである。

これを、使い古されたマーケティング用語で言うと「ブルーオーシャン戦略」であり、秋元康風に言うと「みんなが行く野原には野イチゴはない」ということだ。

僕の専攻で一番人気のゼミは社会心理学。一方で一番不人気は計量社会学という学問だった。

社会心理学が良くなくて、計量社会学がいい、なんて言うつもりはもちろん一切ないし、計量社会学が、どうやって社会に出て役立つんですか?と言われたら答えられない。

それでも計量社会学という一見、キャッチーではない、「王道ではない学問」を学ぶことによって、それが将来、スティーブジョブズがそうだったように、自分の人生に大きな違いをもたらしてくれるかもしれないのである。

これはあくまで考え方の話で、自分の好きなことをやるのが一番だと思っているが、それでも王道ではない学問を学ぶことで、将来まったく違う分野で活きてきて、長い目で見るとそれが自分の強みとなっていることを信じて、今後ゼミ選びを考えてみてほしいと言っていた。


魔法の使える戦士を目指す

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ただ、それはあくまで将来的な話で、「今強みを見つけたいんだ!」「将来のことも考えたいけど、今まさに困っているの!」という就活生もいると思う。

そこでポイントはなのにを探して、自分の専門領域を組み合わせる」ことだ。

企業のESで「自分にキャッチコピーを付けてください」という欄がたまにある。そんな時、僕は「アクティブなヒキコモリ」と書いていた。

「アクティブなのにヒキコモリ」というところがポイントだ。「読書好きで内省的だけど、社交的で行動力がある」という両極端のことを伝えたかったのだ。

「才能の種」は、意外性のあるものを組み合わせることで初めて掛け算になり、自分だけの独自性のある「強み」が生まれる。そこでなのにを探すのである。

 

こんな話を聞いたことがある。ある企業に勤めているSさんは昔からクラシックが好きで、バイオリンが趣味だった。とはいえ演奏会が開けるほどの腕前ではなかった。バイオリンの演奏はあくまで趣味でたまに弾く程度だった。

そんなSさんの特技は、工作。子どもの頃から得意で、家の棚など一人で作り上げてしまうくらいだった。手でものを作ることが大好きだったのである。

Sさんが50歳を過ぎたある日、NHKで「バイオリンを手作りする人」という特集を見た。それまで「バイオリンが好き」と「工作が得意」という別々だった2つの要素が、「バイオリンを自分で作る」という組み合わせができることにそのとき気が付いたのである。

これはやるしかないと思ったSさんは、早速テレビで紹介されていた職人さんに会いに行き、無理やり頼み込み弟子入りした。

それからしばらくして、Sさんが作るバイオリンは、一流の音楽家も絶賛するほどの出来になった。なんといっても自分でバイオリンを弾けるのが強み。作りながら、自分の耳で判断することができるからだ。これはバイオリン職人でも珍しい存在である。

その後、自分の見込んだ人にだけバイオリンを作っていたら、テレビなどにも取り上げられ、ついには自分で楽団を作ってしまうほどになった。

Sさんは「バイオリンが好き」と「工作が得意」というそれぞれの自分の才能を組み合わせることで、自分にしかできない新しい価値を生み出したのである。

このように、一つの分野で飛び抜けるのは難しくても、自分の専門領域の要素をいくつか組み合わせることで深みが増し、独自性が上がるのだ。

 

世の中には掛け合わせのおかげで、独自のポジションを築き、ヒットした商品やブレイクした有名人がたくさんいる。

商品でわかりやすいのは、食べるラー油だ。「ラー油」なのに「食べられる」。昨年ヒットした曲だと、芸人オリエンタルラジオの「perfect human」が挙げられる。「芸人」なのに「歌って踊る」。また『えんとつ町のプペル』が絵本では異例のヒットとなったキングコング西野は、「芸人」なのに「絵本作家」である。

テレビで見ない日はないチュートリアルの徳井は「イケメン」なのに「変態」で、かなり独自のポジションを築いているし、関ジャニは「アイドル」なのに「お笑い」だ。こちらもジャニーズ内ではかなり異色で、不動の地位を築いている。(お笑いが好きだからか、お笑いの例えばっかりですね笑)

ドラクエに出てくる魔法使いと戦士を思い浮かべてほしい。もし、攻撃力が高く魔法も使える、そんな〝魔法の使える戦士〟がいたらどうだろう。

このようになのに〟を探し、自分の「才能の種」を掛け合わすことで、自分だけのマーケットを創出でき、競争優位性を上げることができるのである。


■4.「強みらしきもの」を本番で試して検証する

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面接官は山ピーを知らない

自分の「強みらしきもの」が見つかったら、次は、それらが市場でウケるのか、世の中の人に求められるのか、つまり本当に自分の強みになりうるのかを実践の場で検証する必要がある。

というのも自分が面白いと思っていることと、他人が聞いて面白いと思うことは違っていたりするからだ。逆も然りで、自分にとって当たり前で何が面白いのかわからないことでも、何も知らない他人からしたらすごく面白いと感じることもある。

特に面接官であるおじさんと学生である就活生の「面白い」と思う乖離が凄まじい。この乖離をいかに埋めるかが面接突破のカギとなる。

面接で「将来どうなりたいの?」と聞かれたら、僕は「モテたいです」とよく言っていた。僕の中の一番強い根源的な欲求が「モテたい」だったからだ。

ある面接で「モテたい」と言ったところ面接官のおじさんから「では、モテようとして失敗したことはある?」と聞かれた。

おそらく面接官が期待していたこの質問の答えは、

「モテようとして○○したが、失敗しました。しかし、その後、試行錯誤して再度××したら、モテるようになりました」

というように「最初はモテなかったが、努力や試行錯誤してモテるようになった」という話を期待していたのだろう。

この質問をされて僕はすぐに「そんな話ないわ」と思った。仮にあったとしても自分からモテるようになった話をしてウケるわけないやろ、いや何より恥ずかしいわと思ったので、ここは笑いに逃げることにした。

 

「高校生の頃、ジャニーズの山ピーの髪型を真似して似合わなかったことですかねー」

と茶化して話した。

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(これ。前髪で片目を隠すやつ)

すると面接官からこう一言ぼそっと言われた。

「まぁ俺、その人、知らないんだけどね」

これを言われて思わずハッとした。自分の中で「イケメン芸能人」で最初に思い浮かんだのがジャニーズの山ピーだった。にも関わらず、面接官は山ピーを知らなかったのである。

いかに自分と面接官の間に乖離があるのかを思い知った出来事だった。

そこで就活生がすべきなのが、この面接官のおじさんと自分との乖離を無くしていく作業である。(山ピーではなくキムタクと言えばわかってもらえたはずだ)

この乖離を無くすために必要なのが、OB訪問だ。もちろん、企業のことや仕事のことを聞くのは大事だが、面接官との乖離を埋めるためにOB訪問をするのである。

OB訪問や飲み会でおじさんととにかくいろんな話をしてみることが大事だ。そこで面白がってくれる話を探る。そして反応の良かった話は、お酒で忘れないようにすぐにトイレに行きメモをする。

このように〝面接官は山ピーを知らない〟と思って、乖離を埋めていくために、どんどんおじさんと話すべきなのである。


いつもの5倍長い記事を作ってみる

今まで数十冊と文章術の本を読んだが、その中でも1、2番目くらいに好きな『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(星海社新書)を書かれた古賀史健さんがこんなことを言っていた。

「日記を書いてておどろくのは、自分がいかにぼんやり生きてるか、ということ。そもそも日記なんて、ふだん考えてることをつらつら書いていけばいいものなんだけど、いざ書こうとすると手が止まる。なんだっけ? とあたまのなかが白くなる。ようするに、ろくすっぽ「考えていない」んですね。

電車にのる。町をあるく。ご飯をたべる。テレビをみながら、おならをする。これら日々の生活のなかで、きもちいいとわるいとか「感じる」ことはあります。「思う」くらいはしてるでしょう。でも「考える」については、ずいぶんさぼってることに気づくのです。

この「思う」と「考える」のあいだをつなぐ架け橋が、もしかしたらぼくにとっての「書く」なのかもしれません。「しゃべる」でそれができるひともたくさんいるけど、ぼくはしゃべりながら考えるのが苦手なんだよなあ。書く習慣は、考える習慣なり」

「思う」と「考える」をつなぐ架け橋が「書く」ということ。書く力とは、すなわち、考える力なのである。

書くことは考えることでもあるので、書けば書くほどその対象について理解も深まり、深く知ることができる。いってしまえば、書いたもん勝ち、なのである。

 

以前に16000字の超長文の記事を書いたことがあったのだが、これを書いたおかげで「文章」についてこの記事を書く前と比べてはるかに理解度が上がった。

 

また先週、ストレングスファインダーの強みについて16000字で書いたがこちらも、書く前よりも深く深く強みについて知ることができた。

そこでオススメするのが、「いつもの5倍長い記事を作ってみる」ことだ。

ここまで紹介してきた自分の強みの見付けた方で、ある程度これが自分にとって才能のあることなのかなと思ってもらえたなら、今度は自分の培ったスキルを体系化立てて言語化してみよう。

「強み」とは「人に教えられることを持っている」ということ。本当にそれが強みなのか、書いてまとめ、読者に読んでもらうことで把握するこができるのである。読者に楽しんでもらえたなら、それはもう立派なあなたの強みなのである。

そこで、体系化立てて言語化する際に役立つのが、本(特に目次)だ。

先程挙げた2つの記事も本の目次を参考にして一冊の本を編むつもりで書いた。

いい本は、1つのテーマを掘り下げるために、しっかりと構成が考えられている。「どうやって書いていけば読者により伝わるのか」を知ることができる。

ぜひ自分の経験を体系化立てて言語化してみてほしい。自分にはどんな才能があって、教えられることは何で、その情報を欲している人がどれくらいいるのかがわかる。

この記事も実際に書いてみて、強みについて理解が深まり、あらためて自分の強みは何なのかを考えるいいきっかけになった。

どんなに拙くたっていい。書き始めは拙くても、書いていくうちにその対象について発見が生まれ、書き上げたとき、書く前よりはるかにそれらについて詳しくなっていることを実感できるはずだ。


■5.「才能の種」を増やし、新しい市場を開拓し続ける

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普段文章を書いていなく、おぼつかない文章にも関わらず、読んでいて面白い!と思う記事に出会うことがある。それはたいていその人の体験がぶっちぎりに面白い場合だ。その人が体験したことが稀有な体験なので、仮に文章テクニックがなくても、それをそのまま文章にしただけで興味深くなる。

文章の面白さ=「体験」×「思考力」×「文章力」

だと思っているのだが、仮にはっとさせるような着眼点で切り込む「思考力」や、何気ない日常の話を最後まで読ませる「文章力」がなかったとしても、「体験」が今まで見たことも聞いたこともないようなことだったら、自然と文章は読みたくなる。つまり、人がしない体験をすることで、思考力を補えるのである。

そして、人がしない経験をし、「才能の種」を増やしていくことで、独自性が増し、「強み」の厚みがぐんっと上がる。

これから自分が歩みたいキャリアで、どう進んでいけばその「才能の種」をより大きく育てられるのか。

今持っているスキルだけに甘んじてはいけない。仮に何かがはまり有名になったとしても、それが求められなくなったり、飽きられると「一発屋」や「あの人は今?」として括られてしまうかもしれない。

そうならないためにも、人がしない新しいことを始めてみて、新たな市場を開拓する。新しくできた「才能の種」と、過去に培った「強み」を組み合わせて、発信し続ければ、読者(市場)から飽きられずに、常に自分の価値を求められる状態を保っておくことができるのである。


■6.1万時間かけてじっくり「強み」を伸ばしていく

人は1年でできることを「過大評価」し、10年でできることを「過小評価」する

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早稲田にあるForuCafeというカフェを経営している友人の平井幸奈さんがこちらの記事の最後で、今の自分は、「自分のカフェを立ち上げて、家族のようなチームと仕事がしたい」という3年前の21歳だった頃の夢を叶えていると言っていた。そして、今の自分が思い描いている「夢のように大きな夢」を実現するために、また走り続けたいと。

これを読んで、「人は1年でできることを「過大評価」し、10年でできることを「過小評価」する」という言葉を思い出した。

 

人は短期間で成し遂げられることを過大に考えがちである。

毎年、年の始めに「今年は〇〇と××をやる。▲▲もしたいな。あと△△も」と到底1年ではしきれないようなことまでできると勘違いして、抱負や計画を立てる。そしてその年の秋くらいになって、「あぁ、今年はこれくらいしかできなかった」と嘆く。時にはやる気を無くしてしまうかもしれない。しかし、これは決して自分に実行力がないというわけではなく、1年でできることを過大評価しているだけだ。

一方で、人は、「10年でできること」も過小評価する。

10年あればいろんなことができると頭でわかっていても、実際に継続しようとする人は少ない。どんなに才能のないことでも「1万時間」かけたらプロになれると言われているのにだ。(これは1日3時間やれば約9年で達成できる)

例えば、今これを読んでいて、就職活動ですごく悩んでいる慶應生がいるかもしれない。でも、3年前はきっと慶應に入りたくてしょうがなかったはずだ。3年前の自分からしたら、意外と3年後の自分は夢を叶えている。

これが5年後、10年後となると、もっと夢を叶えている可能性を秘めているのだ。

そう考えると、よく言われる言葉だが、就活は通過点に過ぎない気がしてこないだろうか。仮に今がすごくしんどい時期でも、ForuCafeの平井幸奈さんのように「夢のように大きな夢」を実現するために走り続ければきっと数年後、やりたいことが、夢が叶っているかもしれない。

ここまで様々なことを書いてきたが、それでもやっぱり「自分の強みが見付からない」という人がいるかもしれない。今はまだ「これが人には負けない私の強みです!」と言えることはないかもしれない。

それでも、「自分をよく見せよう」と表面的なことを追い求めるのではなく、市場とじっくり対話をし、「好きなこと」を夢中でやり続けているうちに、マーケットが自分の居場所を教えてくれる。「10年でできること」を過小評価せず、一つずつ積み上げていけば、大きな「強み」となる自分だけの資産を築き、きっと将来、〝魔法の使える戦士〟になっているはずだ。 

 

■おわりに

◆作品によって救われたことがある人間かどうか

f:id:yuyu413:20170322150555j:plain(イラスト:きしおかみさ子)

コルクの佐渡島庸平さんが「これからの編集者」(2013/05/29)というインタビュー記事で、面接で見極めるポイントの一つに「作家・作品によって救われたことがある人間かどうか」があると言っていた。

 

「その人が、これによって人生を揺さぶられてしまった、この本がなかったらいまの自分はいない、という一冊を持っているか。

作家は、自分が本に救ってもらったと思っているから、自分もそんな本を作りたいと思って、作家になる。

自分にとって本は自分の命よりも大切で、この本がなければ自分の命がなかったかもしれない、という共有できる経験があることがすごく重要なんです」

 

これを読んで、「まさに俺のことだ」と思った。実際に、何度も本に「救われた経験」が僕にはあって、だからこそ本作りに携わりたいと思っていたし、今もこうして言葉を紡いでいる。この話は、別に本に限った話ではなくて、僕がもし「音楽によって人生変わった、人生救われた」という経験をしていたら、たぶん僕はシンガーソングライターなりたい!と言っていたかもしれない。

大学生の頃、摂食障害で苦しんでいた友人がいた。その友人はどんな薬を飲んでも治らなかったのだが、ある日、ヨガを始めてみたら体調がどんどん良くなり、苦しかったときがウソのように回復していった。

「ヨガに人生を救われた。私もヨガで人生を救えるようになりたい」

そう強く思い、その友人はヨガインストラクターになり、今ではヨガのスタジオ経営までしている。 

 

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学校に行くのが怖くて、小中6年間引きこもりで学校に行けなかった女の子がいた。

みんなが学校にいるとき、その子は家で一人、ずっーと音楽やラジオを聴いていた。当時、意識はしていなかったが、ポジティブな音楽を聴くようにしていたと言っていた。

前向きな歌詞の部分を全部ノートにメモをする。メモしては毎日寝る前に見なおしていた。

初めて買ったCDはダニエル・パウター「bad day」だった。この歌は、「今日はついていないだけ」としつこいくらい言ってくる。「ついていないのは今日だけ」「今日だけね」と。

FM802のDJマーキーがすごく好きだった。

DJマーキーがいつも言う言葉「we are 親戚」。ちょっと嫌な人がいたり、なんやこいつってなったとき、その人が自分の親戚だと思ったら、ほんの少し優しくなれる。みんな親戚やと思って過ごしてみてと言っていた。

引きこもりだった少女はその後、そんなラジオや音楽に勇気づけられ、高校から学校へ行くようになり、今ではほっこり癒すことのできる演奏家となった。

 

「最近、子供の頃の引きこもり真っ只中の時に書いていたノートを見つけて読んだら、ほとんどが「私なんて……」ではなく、

「学校にいける!大丈夫!今日がついていなかっただけ。嫌な人がいたらwe are 親戚と思えばいい。明日はできる!私なら大丈夫!」とスーパーポジティブだったの。

きっと無理にでも強くなろうとしての表現だったんだろうけど、自分を信じるのは大切だと昔の自分に教わった」

とぽつりと屈託のない笑顔でつぶやいていた。

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今回、就活生だった頃の自分が知りたかったことを思い出しながら、就活生に向けて、「自分の中に眠っている強みの見つけ方・育て方」について書かせてもらいましたが、「救われた経験」で仕事を選んでみるのもいいと思います。ヨガによって摂食障害を治すことのできたヨガインストラクターの女性のように、音楽で生きる希望を見出した少女のように、きっと救われたという経験が、より一層ぶれない働くという軸になるはずです。

 

あなたは今まで何によって人生を救われてきましたか?

 

f:id:yuyu413:20170322150821j:plain

 

 

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1万円課金して、ストレングスファインダーの資質34位まで開示してわかった6つのこと

数年前、ストレングスファインダーの資質34位まで開示するために1万円を課金した。

お互いの性格をよく知っている親友と全資質を開示した上で、数ヶ月に渡り、自分たちの性格を議論した。僕も親友も上位5つの資質に「個別化」があったこともあり、相手の才能を観察し、このフレームワークで性格分類することにどはまりした。

この記事は、1万円課金して資質34位まで開示し、仲の良い友人・先輩・後輩20人に受験してもらいデータを取った後、親友と議論の過程で気付いたことを、資質や強みのことをもっと知りたいという方のためにまとめたものである。

約16000字の超長文となっているので、どこか気になるところから読んでもらって大丈夫です!


【目次】
1.
ストレングスファインダ-とは
5つの資質の強みは、自分が最初に活用するもの

2.1万円課金して34位まで開示してわかった6つのこと
①資質は、単独ではなく、組み合わせで考えるべき
相反する資質を持ち合わせることはありうる
もう性格は変わらない
自分のことを深く知ることで、相手のことをより理解できるようになる
弱み対策ができる
Ⅰ.強みと弱みは表裏一体
Ⅱ.弱みを克服するために強みを活かす
Ⅲ.弱みを補ってくれるパートナーを見付ける
Ⅳ.弱みを打ち明ける
.それでも弱みを伸ばしたい方へ
⑥資質によって向いている職種がある

3.大事な人とやると、お互いの理解が深まる
①リクラブするなら、ストレングスファインダー
②この一言で、強みはこの資質に決まり!?
③人は、自分に似ている人と、憧れの人と一緒にいたい

4.ありのままの姿を肯定して、受け入れる
自分のできないことばかりに目がいっていた大学時代あるきっかけで幸せになる一番の近道を見つけた


■1.ストレングスファインダ-とは

ストレングスファインダ-を受験したことある人向けの記事なのでここはさくっと。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

 

『さぁ才能に目覚めよう』は「強み」について書かれた名著。

この本を買うと、自分の強みが何なのかがわかる「ストレングスファインダー」という性格診断テストを自宅で受けられる。そして34つある資質のうち、自分の強みである上位5つがわかる。

さらに89ドル(約1万円)を課金すれば、残りの6~34位までの資質を開示することができる。→ここから課金できます

自分の強みは意外とわからないものなので、おそらくストレングスファインダーを受験した人は、「そうそうこれが俺の強み!合ってる!」または「これが自分の強みだったのか……!」と膝を打ったと思う。

これと同じくらい、34位まで開示すると「自分の弱みはこれか……!」と合点がいくはずだ。

受験生の偏差値みたいに露骨に周りと比較できるような資質なら、すぐに自分がその資質が優れているのか劣っているのかわかるが、こと性格に関してはなかなか比較しづらい。

それだけに、これが今まで知らなかった様々な自分の一面を知ることができる。本当にすごい!

さて、ストレングスファインダーを受験してしばらく経つという人もたくさんいると思うので、「1万円課金して34位まで開示してわかったこと」に入る前に、5つの資質の強みに関してのおさらいからさせてください。(最近受験したという方は次の章から読んでみてください!)

ちなみに僕の34資質の順位はこちら↓↓(自分の性格の隅々まで知られるようで恥ずかしいですが笑) 

1.個別化
2.競争性
3.目標志向
4.未来志向
5.内省
6.自我
7.規律性
8.社交性
9.最上志向
10.達成欲
11.分析思考
12.調和性
13.収集心
14.学習欲
15.指令性
16.共感性
17.ポジティブ
18.運命思考
19.アレンジ
20.成長促進
21.信念
22.自己確信
23.戦略性
24.コミュニケーション
25.慎重さ
26.公平性
27.責任感
28.包含
29.着想
30.回復志向
31.活発性
32.親密性
33.原点思考
34.適応性 

 

5つの資質の強みは、自分が最初に活用するもの

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5つの強みである資質は、何か問題にあたる際、自分が最初に活用するものである。どのような状況であれ、まずその5つの資質が判断を下し、その人特有の行動をその人に起こさせる。

一方、その他の資質はたまにしか反応しない。それも特別な状況のときだけだ。

たとえば、「内省」の資質を持つ人は、常に何かを考えている。困難にぶちあたった時はもちろんのこと、何もないときでさえ一人で物思いにふけっている。一方、この「内省」を強みとしていない人の場合には、課題か何かを解決したいときくらいしか反応しない。

また「成長促進」の資質を持つ人は、他の人を指導して、さらに成功に導く機会はないかと常に目を光らせている。指導育成する相手の成長が気になって仕方がない。一方、この「成長促進」が強みの資質にない場合、誰かが目の前にやってきて、仕事に関するアドバイスを求めたときぐらいにしか反応しない。

これらの強みの資質は、まさしく天賦の才であり、いかなるときもたくましさを失わない。

本書によると、成長の可能性を最も多く秘めているのは、一人ひとりが一番の強みとして持っている分野であると言う。

どのような業務が適していて、大勢の中で自分が秀でた才能を発揮できる分野とは何かがこの性格診断でわかるのである。

特に他人と比べることがないような資質は、これで初めて知ることができる。

例えば、僕は上位5つに「内省」が入っていてすごくすごく納得した。だから本を読むのが好きなんだなぁと腑に落ちた。

前述した通り、「内省」の資質を持つ人は、常に何かを考えている。困難にぶちあたった時はもちろんのこと、何もないときでさえ一人で物思いにふけっている。

読書とは、「自分との対話」である。本から「情報」を手にする以上に、「内省する時間」を得ている。本の内容を咀嚼することで、今までの自分を見つめ直し、これからありたい未来の自分に想いを馳せることができる。そのため、良書に出会うと途中で読めなくなってしまうことがある。考え込んでしまうからだ。

だから本を読むことが好きなのかと、「内省」が強みだと知り、すごく腑に落ちた。このように他人となかなか比較しづらい資質を優れているのかどうかを知ることができるのでとても面白いし、自分を知る上で本当に役に立つ。


■2.1万円課金して34位まで開示してわかった6つのこと

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①資質は、単独ではなく、組み合わせで考えるべき

5つの資質の組み合わせは3300万通り以上ある。そのため5つとも同じ資質を持つ人はいないに等しい。

親友と34位まで開示してお互い最初に気付いたことは、「資質は、単独ではなく、組み合わせで考えるべき」ということだった。

というのも、同じ資質を持つ者同士でも組み合わせ次第でまったく性格が変わるからだ。

例えば、僕の持っているこの3つの資質を見てほしい。

「自我」6位
「社交性」8位
「コミュニケーション」24位

僕は「自我」が強いので、目立つのは好きで、「社交性」も高く人見知りしないので比較的誰とでもすぐに仲良くなることができる。しかし、「コミュニケーション」が24位と低いので、大勢の前で話すのは苦手だ。

一方で、「社交性」が28位とだいぶ低いのに、「自我」5位と「コミュニケーション」3位という友人がいる。

その人はどういう性格かと言うと、普段は人見知りをし、とても人前で話すようなタイプには見えないのだが、「自我」と「コミュニケーション」の資質により、人前に立つと急にアドレナリンが出てぞくぞくとすると言っていた。気分が高揚し、反対に気持ちが落ち着くのである。

人前で話すことが得意そうに見られる僕が実はすごく苦手で、人付き合いが苦手そうな人が大勢の前だととても流暢に話したりするのである。

これは資質一つだけを見ていては判断できないことで、資質の組み合わせによって、こんなにも性格が違ってくるのだ。資質一つずつ入れ替えただけで、かなり性格が変化する。

優位を占める5つの資質は切り離して考えず、どう影響し合っているのかを見極め、それぞれが組み合わされるとどのような効力を生むのかを知ることが、自分の強み理解の第一歩である。


相反する資質を持ち合わせることはありうる

次に気付いたことは、「相反する資質を持ち合わせることもありうる」ということだった。

僕は「内省」が5位と強みである。

「内省」が高いと、とにかくフットワークが悪くなる。例えば、仕事終わりに飲み会に誘ってもたいてい断られ、直帰してしまう。同じコミュニティに何人かは必ずいると思うが、そういう人はみんなでわいわいするよりも、一人家で読書している方が落ち着くし好きなのである。

一方で、僕は「社交性」8位とそこそこ強みである。

「内省」(5位)×「社交性」(8位)だとどうなるかと言うと、飲み会に行くまでは「あぁ早く家に帰って本を読みながらゆっくりしたい……」と思うのだが、いざ飲み会に行くと、「社交性」が高いので、さっきまで嫌々参加するはずだった飲み会をすごく楽しむことができる。初対面の人に積極的に話しかけに行き、「また今度飲もー!」と次の予定を誰よりも早く取りつけるのである。

このように「内省的なのに社交的」と一見矛盾していそうだが、相反する資質を持つことはありうるのである。

34位まで開示したおかげで「内省的なのに社交的」という自分の矛盾していそうな性格の説明をつけることができ、非常に納得がいった。

またこの記事を書くにあたって、ヨガインストラクターの友達にストレングスファインダーを受験してもらった。

結果は、「内省」4位、「活発性」5位だった。この結果を見て、この友達に抱いていたある違和感がやっと解消された。

というのもヨガのインストラクターという肉体派なのに、将来は作家になりたいと言っていたからだ。肉体派なのに文才があって、どこか違和感を抱いていた。

しかし、両極端である「活発性」と「内省」を上位5つの資質を持っている人であるとわかり非常に納得した。

このことから、人間の性格はそんなに単純ではなく、複雑にできているのだなぁと気付かされた。 


③もう性格は変わらない

これを書くにあたり、本を買い直し、3年ぶりに試しに2度目のストレングスファインダ-を受験してみた。結果は、上位5つの資質のうち4/5が3年前と同じだった。そして、入れ替わった資質は、もともと上位にあったものだった。

もう一度受験したら一つ二つは変わるかもしれないが、資質は永続的なもので、本書によればどれほど自分を変えようとしても、資質は絶対に変わらないそうだ。

しかし、新たな資質は得ることはできないが、新たな「知識」や「技術」を身につけた結果、意欲的に取り組める新たな分野が見つかる可能性は大いにある。

本書にダニエル・Jという女性の例が出てくる。その話がわかりやすいので引用する。

ダニエル・Jは「共感性」と「指令性」の資質に恵まれ、自らの力で成功したジャーナリストだった。インタビューの相手をくつろいだ気分させるのにはおそらく「共感性」がうまく機能し、ひるむことなく厳しい質問を相手にぶつけるのには「指令性」がプラスに働いていたのだろう。

この二つ以外に、文字情報を深く読み取る洞察力にも優れていたので、素晴らしい成果を上げ、彼女は特別記事が書ける地位まで昇進する。ところが、ジャーナリズムの世界に身を置いて10年が経ったところで、突然辞表を出して人生の方向を変えた。セラピストになって、ホスピスに自らの新たな職場を求めたのだ。

長い入院生活を送っている母親を見舞い、何度となく病院に足を運ぶうち、自らの人生を見直すようになり、愛する人の死と向かい合わなければならない人達の役立つ仕事で、より一層世の中に貢献したいという思いが強くなったからだった。

興味深いのは、ジャーナリストとセラピストとでは、要求される「知識」も「技術」もまったく異なるにも関わらず、どちらの場合でも「共感性」と「指令性」が彼女を行動に駆り立て、すぐれた成果を生み出す原動力になったということだ。

「共感性」のおかげで、彼女には、患者の苦痛が肉体的なものか、精神的なものかを見分けられるだけでなく、患者の家族がうろたえているときに、適切な言葉を彼らにかけることができた。

「指令性」もまた大いに役立った。患者の死後が近いとき、患者の家族にどういう事態を覚悟すべきか、何を準備すべきか、そういうことをはっきりと誰かに言うことができた。家族が望むやり方でその場をうまく取りしきる能力があったのである。

このように活かされる資質は変わらなくても、ダニエル・Jのように新たな技術と知識を身に付け、人生の方向を変えることは可能だ。

新たな資質を得ることはできないが、備わっている資質を活かして、新たな強みを築くことはできるのである。

 

自分のことを深く知ることで、相手のことをより理解できるようになる

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ストレングスファインダーを受験する前に、自分の強みの資質はこの5つかなと予想したが、たった一つしか当たらなかった。

僕は「内省」の強みに持っているので家で読書する時間がすごく好きだ。読書とは、自分との対話である。わりと長い時間かけて自分と向き合ってきたので、周りのみんなより自己分析はできているつもりだったのに(就活でも自己分析で苦労しなかった)、たった一つしか当たらなかったのである。

5つの資質を見て「内省」と「競争性」は納得。他の「個別化」「未来志向」「目標志向」は「これが自分の強みだったのか!」と衝撃だった。

特に「個別化」「未来志向」「目標志向」は他人となかなか比較しづらいので、気付きにくい。自分のことくらいある程度はわかるだろうと思うかしれないが、これが意外とわからない。

なぜなら、強みとは自分が無意識でやれることであり、自分にとってあまりにも当たり前なことであるから気付かないのだ。客観的に言われて初めて、「あ、そうそう!」「そうゆえば、よく○○がすごい!って言われてたっけ」とやっと気付くことができるのである。

そして、ここが重要なのだが、しっかりと自分の持つ資質を知ることで、自分にはない資質を持つ人たちをより深く理解できるようになる。

例えば、「内省」が強みの人は、家で一人じっくり考えることが好きだ。もし、社内に「内省」を資質に持つような人がいれば、あまり無理に飲み会に誘ったり、無駄な会議に参加させてはいけない。一人でじっくり内省するための時間がないことが一番の苦痛なのである。(フットワークが重いのは確かだが、決してノリが悪いヤツなんて思わないでほしい)

自分の「内省」の性格をちゃんとわかっていれば、例えば、真逆の「活発性」の資質を持つ相手のことも理解できるようになる。

僕は「活発性」31位で、外に出て動き回るのが苦手だ。

一方で、「活発性」と「達成欲」が強みの友達は、スケジュール帳に予定がびっしりで、「外に出て動き回ると元気になる」と言っていて、始めはまるで理解できなかった。

しかし、この「活発性」の資質も、僕にとって「内省」や「社交性」と入れ替えて考えると理解できるようになった。

「内省」の資質が活きる家でじっくり物事を考えることや、「社交性」が使える知らない人と出会える場は、僕にとって非常にわくわくする。初対面の人が多い場面で、かつそこで良い出会いがあると、アドレナリンが出て次の日朝起きたらすごく目覚めが良かったりするくらいだ。

それが「活発性」と「達成欲」が強みの人で言う、「スケジュール帳に予定がびっしりで、外に出て動き回ると元気になる」なのだろう。

他にも、課題処理に長けている「アレンジ」の人や、強みよりも欠点の回復に力を注ぎたい「回復志向」の人、言いたいことを我慢しない「指令性」の人から、相手の話を聞くのが上手で、好きな相手とより一層親密な関係を築こうとする「親密性」の人までいる。

もちろん本当の意味で、自分の持っていない資質を理解することはできない。

しかし、自分の資質の価値がわからなければ、他の人の資質がわかるはずがない。こうやって自分の複雑な資質の仕組みを把握することで、他の人の資質も理解できるようになり、その価値を認めることができるようになるのだ。


弱み対策ができる

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.強みと弱みは表裏一体

強みと弱みは表裏一体である。僕の5つの強みに「未来志向」と「目標志向」がある。

何かをするとなったとき、僕はまずそれを成し遂げた時の輝かしい未来を想像したり、5年後という将来を見据える。そして、そのためにはどうすればいいか、中・長期的目標と短期的目標を細かく立てていく。

特急列車のようだと言われたりするが、その自分で立てた目標に沿って、ゴールまで最短ルートで行動したいし、実際に行動しようとする。

そのため、途中でハプニングが起きると対応するのがすごく苦手だ。

34ある資質のうち最下位だったのは「適応性」だった。これは非常に納得だった。前々から突発的なハプニング対応が苦手な方かなぁとは思っていたけど、なかなか人と比較できる性格でもなかったので確信が持てなかったが、これで確信ができたのであった。

ここで「適応性」が最下位になったのは、やはり「未来志向×目標志向」が強すぎるからではないかと思う。

僕は「未来志向×目標志向」で「未来」しか見ていないので、自分にとって「過去」(原点思考・33位)はもちろん、「今」(適応性・34位)も重要ではない。

そのため、現在のことでイレギュラーなことが起きるとなかなか対応できない。未来しか見てなさすぎて、今を柔軟に対応できなくなってしまうのである。

回復志向(30位) ⇔ 最上志向(9位)
活発性(31位) ⇔ 内省(5位)
親密性(32位) ⇔ 社交性(8位)
原点思考(33位) ⇔ 未来志向(4位)
適応性(34位) ⇔ 未来志向(4位)

ワースト5の弱みの対となるような資質は、全てトップ10以内に入っている。このように強みも、裏返すと弱みになるのである。(もちろん先ほども述べたが、相反する資質も強みに持ちうるが)

また表裏一体なのは、1つの資質内でも言える。

例えば、「目標志向」。

「目標志向」の人は、目標をまず設定し、そこから逆算して考える。その分、効率よく動くことができ、ゴールまで最短ルートで行くことができる。一方で、それだけに「目標がなければ動けない」「考え方に遊びや副産物が生じない」「目標まで最短ルートではなくなるハプニングに弱い」という弱点もある。

このように、弱みは「資質を持たないことによる弱み」と「資質を持っていることによる弱み」の2種類あるのである。 


Ⅱ.弱みを克服するために強みを活かす

そんな表裏一体な資質だが、34ある資質で補い合うようになってる。しっかりと自分の資質を理解しておくことで、強みで弱みを補うことができる。

34位中最下位の「適応性」の資質が弱みだとわかれば、対策は打てる。例えば、「適応性」がないなら、複数何かを同時に進行させるのをやめ、集中力を一つに絞ってみたり、あらかじめ目標が決まっていても、それを固執せずに、ある程度柔軟に考え、流れに身を任せるよう心掛ける。

「未来と現在は繋がっている」ということを意識することから始め、「未来志向」特有の現実離れした感覚と折り合いをつけるようにすればいい。

「適応性」の才能が無くても、強みである「未来志向」と「目標志向」を伸ばすことができれば、極端の話だが、未来がある程度予測できるので、その分ハプニングに対処できる力が上がる。ハプニングを想定して目標を立てたり、未来予測すれば、緊急事態に対処できるようになるのである。

また「活発性」が弱みの人で、それでも外に出てばりばり行動しなければいけないときがある。大学生の時、僕にとって就職活動時期がそれにあたった。

そういうときは、行動する期間に入る前にじっくり「内省」をした上で、「未来志向」と「目標志向」が強みなので、「次の1年間は、読書を減らし、外に出て行動する1年間にしよう」と決める。そう割り切ることで、「活発性」の無さをカバーし、無事に就職活動を終えることができたのであった。

弱みを克服するのにもやはり強みである才能を活かすことを心掛けた方がいいのである。


Ⅲ.弱みを補ってくれるパートナーを見付ける

佐渡島庸平さん率いるコルクでは、社員にストレングスファインダー受験を導入したみたいだ。

有能なリーダーは、常に自分の強みに投資しているだけでなく、フォロワーたちの強みを理解し欲求を満たしてくれる。自分の強み弱みだけでなく、相手の強み弱みまで考える。そして、相手の強みを知っておくことで、自分の弱みを補完してもらうことができるのである。

資質34位まで開示することで、正確に弱みがわかれば、前述した「弱みを自分の強みでカバーする」という方法だけでなく、「自分の弱みを補ってくれる相手を見付ける」という手段も取ることができる。

友人に、「最上志向」を強みに持つ経営者がいる。その経営者は、「最上志向」を持っていることもあり、自分の専門分野はずば抜けている。しかし、自分がやりたいこと以外の能力は並以下で、完全に抜け落ちてしまっていた。

人より劣っていることに時間を投資しようとしない「回復志向」の無さが自分の弱みでもあることに気付いていたその経営者は、マネージャーに「回復志向」と「成長促進」を強みに持つ人を置いた。「欠点の回復」をそのマネージャーに補完してもらうことで、自分の強みをさらに伸ばすことに成功したのであった。

悪く言うとだが、「最上志向」の一つのことしかできないことと、「回復志向」の器用貧乏であることのお互いの欠点を、補い合うことで危機を乗り越えたのである。

また、5つの強みに「コミュニケーション」「達成欲」「活発性」を持っている友人がいる。かなりの行動派である。「休みの日に家にいたら逆に疲れる」と言っているくらいだ。

しかし、この友人は「内省」が弱みで、じっくり一人で考えるのが苦手である。そんなとき「内省」を強みで、かつ「活発性」を弱みに持つ僕のようなタイプがパートナーだと、じっくり考えた結論をもとに、パートナーにはばりばり動いてもらうということができる。

このようによきパートナーが見つかれば、お互いの弱みを、強みでカバーし合えるのである。


Ⅳ.弱みを打ち明ける

始めから自分の弱みを明確にわかっていれば、対策を打つことが可能である。「強みでカバーする」「弱みを補ってくれるパートナーを見つける」以外に、「自分の弱みを上司や同僚に打ち明けておく」ということが挙げられる。

「個別化」と「共感性」が弱みの後輩がいる。その後輩は、相手の感情や個性といったものを読み取ることがすごく苦手であると気付いていた。この後輩がすごいのは、弱みをそのままに放置しておくのではなく、それらを周りのメンバーにしっかりと伝えることにしたことである。

自分は相手の気持ちを理解することが苦手である。そのせいか子どもの頃、仲間外れにされいじめられていたことがあったということまで洗いざらい全て話した。

「もし、今後自分と仲良くやっていこうと思ってもらえるなら、自分にやってほしいことや理解してほしいことがあれば、直接言ってほしい。日本人特有な以心伝心というやつは悲しいことに僕にはできないのです」

自分の弱みを打ち明け、さらけ出すことで、彼は周りから受け入れられ、周りから協力してもらうことができたのであった。

 

.それでも弱みを伸ばしたい方へ

弱みと折り合いをつける方法・自力解決編:さあ、才能に目覚めよう ファンサイト〜やえばの才能研究所〜

こちらのストレングスファインダーのファンサイト「やえばの才能研究所」で「弱みとの折り合いの付け方」についてが、すごく的確に書かれているので、引用させていただきます。

(資質の説明は正直、本書よりこのブログに書かれている方がわかりやすかったりするので、本の資質の説明を読んでもいまいち理解できなかった人はこのブログがオススメです。翻訳って難しいね!笑)

本書によると、「強み」=「才能」+「知識」+「技術」
「弱みと折り合いがついた状態」=「知識」+「技術」

つまり、弱みは、「知識」と「技術」である程度のレベルまではカバーできる。しかし、「才能」がない状態で「知識」と「技術」のみで頑張るのはとてもしんどいので、強みにはしないほうがいい。

例えば、「親密性」がない人は、人と親密になるのが苦手だ。それを克服するために「コーチング」や「ピープル・スキル」を学んだとする。いずれも「親密性」を持つ人の行動を知識や技術に置き換えたような学問である。「真っ白な気持ちで、相手の話を遮らずに最後まで聞く」ということを説いている。

それを学ぶと確かに人と親密になる「知識」や「技術」は身につく。しかし、「才能」(「親密性」の資質)を持つ人にはかなわない。

なぜなら、親密性を持つ人は「相手の話を遮らずに最後まで聞く事が苦にならない人」だからである。

今から自分に話しかけてくる人全員の話を、手を止めて興味深そうに相づちをうちながら途中で一切遮らずにツッコミや確認も入れずに最後まで聞くということを毎日24時間続けられるか?

「親密性」の「才能」のない人は、それが必要だと分かっていても、3日と持たない。

しかし、「親密性」を持つ人は、必要ならばこういうことがずっとできる。というより、それが自然な状態なのである。才能があるということはそれぐらいすごいことなのだ。

「才能」がない場合は、程々に「知識」と「技術」を身につけ、「折り合いをつける」ことを心掛けることが大事だ。

例えば、どうしても「親密性」を発揮したいなら、使う相手を限定すればいい。恋人、家族、大切な友人など、どうしても親密になりたい人にだけ「技術」を用いれば良い。そういう限定条件を用いれば、「弱みと折り合いをつける」ことも不可能ではないのだ。 

 

⑥資質によって向いている職種がある

こちらの記事でブロガーのイケダハヤトさんが、起業家は「最上志向」が強みの人が多い気がすると言っているが、確かに資質によって向いている職種が存在する。

これは僕調べだが、起業家の人は、「最上志向」以外に、「活発性」や「ポジティブ」の資質を持っている人が多い。起業家はいつどうなるかわからない。多額の借金を背負う可能性もある。そんな過酷な状況下でも楽しみやり抜くためにはやはり「ポジティブ」な資質が必要になってくるのだろう。

本書によれば、ジャーナリストの大半が、優位に占める5つの資質の中に「適応性」を持っていると言う。

一般にジャーナリストというのは次の日にどこに行くのかもわからないような仕事。常に場所が変わると精神的に負担を感じる人もいるが、「適応性」に優れている人は、そういった状況下だからこそ、むしろ意欲がわくのである。予期せぬ出来事が生きる糧になってくる。

また医者の多くは専門分野がなんであれ「回復志向」に秀でているらしく、教師はだいたい「成長促進」と「共感性」と「個別化」に優れているみたいだ。

しかし、資質と職種に関連があると言っても、短絡的に結び付けてはいけない。資質がまったく異なる人たちが、同じ職務で成果を上げているからだ。

特定の職種に向いている特定の資質はあるが、自分の主要な資質が常に活かせるような演じ方を考えれば、どんな職種であっても最高のパフォーマンスを発揮することができる。


3.大事な人とやると、お互いの理解が深まる

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①リクラブするなら、ストレングスファインダー

イケダハヤトさんが奥さんとストレングスファインダーをやって盛り上がったとブログに書いていた。

当時、就活中で自己分析が必要だったということもあり、僕はその時付き合っていた彼女とずっとストレングスファインダーの話をして盛り上がっていた。

就活生でリクラブするなら「ストレングスファインダーやろう!」って言ったほうがいい。自己分析になるのはもちろん、相手のことを深く知るきっかけになる。

ストレングスファインダーを受験して自分の強みを知りそこでおしまいという人と、僕みたいにはまる人の違いは、議論する相手がいるかどうかだと思う。

恋人と一緒にやると本当に盛り上がるのでオススメです!

ちなみにカップルがストレングスファインダーにはまるとこういう会話になる。笑

以下、「活発性」と「達成欲」の強い彼女との実際にあったLINEでの会話です↓↓ 
__________

彼女:「悠太のインドア派なとこは「内省」があるからなのね」

「私、昨日から今日までのスケジュールがハードすぎて、悠太に引かれるくらい「活発性」発揮してる。結局飲んで友達の家に行って2時間くらいしか寝てないwwからの今帰宅途中でそれからバイト行ってくるね!」

森井:「やばすぎ…家でゆっくりしようや笑」

彼女:「私、眠いけど外出たら元気になる。すっごい眠いけど映画見たいし、今日安いから映画行ってくる!「活発性と達成欲」強いから、忙しければ忙しいほど元気になるの!アドレナリンで今身体動かしてるもん」

森井:「さすが「活発性」の極み…「内省」強くて「活発性」弱みの俺には、その予定詰めまくりなとこまったく理解できないからな」 

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彼女:「「収集心・内省・規律性」が弱みトップ3ですけど何か?」
「なんかさ、この3つ弱みって言われるだけで、どんな人か想像できるよね笑笑」

森井:「がさつで周りのことが見えない猪突猛進型タイプ」

彼女:「うるさいwwwでも当たってるwwww」

「ただ頭の悪さは「活発性×達成欲」で補ってるんで笑」

「それに本の「内省」の説明のところに書いてあったけど、「活発性」に優れた人と組ませると良いって書いてあったよ?」

森井:「わろた。やはり俺たち相性良かったか笑」
「「内省」の強み持つ人同士だと、フットワーク重たいからなかなか予定合わないんだけど、「活発性」の人だとスピード感半端なくて、すぐ予定合うから居心地良いねん」 

__________

彼女:「悠太って、「目標志向」と「未来志向」が強みだからか、すごい夢みがちだよね!笑」

森井:「うーん、悪く言えばな!笑 ただ、「原点志向」低い俺にとって過去ってほんとどうでもよくて、なんだったら「適応性」が最も弱みなくらいだから、今・現在にもそこまで興味なくて、未来しか見てないのは確か。過去の成功体験が捨てられないってたまに言うけど、過去のことなので成功体験であっても興味ないんよ」

彼女:「なにそれ、未来のために生きてるの?」

森井:「そう。輝かしい(であろう)未来を想像すると、今がどんなに苦しくても頑張れるし、楽しくなれるかな!」

彼女:「……(理解できない様子)。「未来志向」強すぎて怖い笑」

森井:「俺は目標が高ければ高いほどテンション上がるんだけど、タスクは多ければ多いほど生産性落ちていく」

彼女:「私はタスク多い方がテンション上がる!!逆に目標は低く最初設定して、クリアしたら高くしてくって感じ!」

森井:「「目標志向×未来志向×適応性(弱み)と達成欲×活発性」の資質の違いだわ笑」

彼女:「悠太が私の忙しさを理解できないって思ってるのと、「未来志向」強すぎて怖いって思ってるの似てるってことかな!笑」

森井:「せやね。そう思うとなんか急に理解できた気がする!」

__________
という風な会話でしばらく持ちきりになります(笑)

本書には、34ある資質の説明から、その強みの資質をどうやったら活用できるのか、一人ひとり違う個々の資質をどう活かすかまで書いてあるので、大事にしたい人の強みを教えてもらい、その資質の説明を読むことで、さらに人間関係がうまくいくようになると思う。

そうしていくうちに34の資質に詳しくなっていき、自分の強みを伸ばすだけでなく、様々な相手のことも深く考えられるようになるはずだ。

 

②この一言で、強みはこの資質に決まり!?

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この一言を言えばこの資質だというのがある。もちろん必ずそうだとは言い切れないが、頻繁にこの言葉を言っていれば間違いないだろう。

例えば、友人と最近の悩みについて語ったとき。「悩みは寝たら治るかなぁ」とたまに言う人がいる。「ポジティブ」17位の僕からしたらこれは考えられないのだが、これを言う人はほぼほぼ「ポジティブ」が上位の資質に入っている。

他には、「競争性」が上位の資質にある人の口癖は、「○○ができれば勝ちやな」「これができたら俺の勝ちや」「いやぁあの人には勝てない」「負けたくない」で、勝ち負けで判断できないようなことでも、すぐに勝ち負けで判断してしまうのが特徴だ。とにかく競争し、人と比べ、白黒つけたがるのが好きなのである。

SNSを見ているだけでも、どんな資質が上位にあるのかわかったりもする。「今の自分があるのは、過去の自分があるから」「今があるのは、あの時の辛かった経験のおかげ」のようなことをつぶやいている人(特に女性に多い気がします)がたまにいるが、「原点思考」が強いのだろうと予想できる。

一方で、去年知り合った友人に、初対面でいきなり「夢は?」と聞かれた。その後、次に会ったときも、「今はまったく違う仕事をしているけど、将来、陶芸家なりたい」と言ってた。いつも未来をみていて「未来志向」が上位の資質にある人なんだろうなぁと気付いた。

また、資質は組み合わせで考えるべきと前述したが、「ふだんこんなこと言わないけど、正直、能力の低い人間が好きではなく、あまり関わりたくない」「全部5みたいな人は興味ない。残り全部1でいいから、一つで10叩き出せる人なら好きなんだけど」と口を滑らせて言ってしまうような人は(笑)、「最上志向」が上位の資質にあるが、「調和性」が下位の資質である可能性が高い。

また、ストレングスファインダーにはまる人は、「個別化」を強みに持っている人が多く、「個別化」がない人は、相手の資質が何か見極めることが困難である。

ストレングスファインダーのフレームワークで人を観察していたら、このように相手が話すちょっとした言葉や何気ない一言から、相手がどのような資質を持っているのか、性格が掴めるようになり、その人にどんな強みがあるのかがわかるようになってくるのである。 


③人は、自分に似ている人と、憧れの人と一緒にいたい

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ストレングスファインダーを約20人に受験してもらったが、相手のことを普段からよく知っている人、つまり自分が好きな人に頼んだ。そのため、良くも悪くも少しデータが偏ってしまった。 

個別化
収集心
内省
____

ポジティブ
活発性
コミュニケーション

データを見たら明らかに資質の偏りがあった。ほとんどの人にこの6つの資質のうち1つ以上が入っていた。(中には3つ以上の人も)

ここからわかったことが二つあり、一つは類は友を呼ぶということ。

上の半分が僕の上位に入っている資質である。類友とは言うが、本当に似たような人を引き寄せて、付き合っているんだなぁと気付いた。

そしてもう一つは、自分にはない理想な性格の人に惹かれるということだ。

僕にとって先ほど挙げた下半分の3つがそれにあたる。僕自身あまりポジティブではないということもあり、ネガティブな人があまり好きではない。いつも前向きで明るい人が好きなのだが、仲の良い人にまさに上位5つの資質に「ポジティブ」が入っている人が多くて納得した。

また、内省的でフットワークが重たいので、行動力がありコミュ力が高い人に憧れるという意味で「活発性」と「コミュニケーション」だ。

人は、自分に似ている人と、憧れの人と一緒にいたいと思う生き物なのである。

僕の友人の友人にもストレングスファインダーをやってもらったが、これはおそらく正しい。データを取ってみた感じ、おのおのが好きで憧れの資質は異なるが、やはり自分の周りには、自分と似ている人か、自分にはない憧れの資質を持っている人が多いことがわかった。

 

ところで、興味がないかもしれませんが笑、ここで個人的な理想の資質トップ5がこちらです。

個別化
ポジティブ
社交性
コミュニケーション
内省

34ある資質に優劣はない。何か劣っていれば、他の資質で補えるようになっていたり、内省⇔活発性のように真逆の資質があったりする。

しかし、特に「ポジティブ」は他の資質ではなかなかカバーできない。「ポジティブ」の資質があったらどんな状況下に置かれても人生楽しめるだろうなと夢見る。

あとはざっくり言うと、「コミュ力高いんだけど、しっかりと考えられる人になりたい」という表れで他の資質を選びました。

現場からは以上です。笑


■4.ありのままの姿を肯定して、受け入れる

自分のできないことばかりに目がいっていた大学時代。あるきっかけで幸せになる一番の近道を見つけた

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大学1、2年生の頃、自分のできないことばかりに目がいっていた。自分は何もできないろくでなし。時事、英語、プログラミング、数字…苦手なことばかりで、もっと弱みを克服しないと!とずっと思っていた。

でも弱みはたいてい好きじゃないことで克服するのが苦痛だった。もちろんなかなか得意や好きに変わることはなかった。自分の弱みにばかり時間を使い、その度に何もできない自分に嫌気がさしていた。

そんな「できないことばかりの自分」が大学3年生のある日、たまたま手に取ったのが『さあ、才能に目覚めよう』だった。

自分の強みがわかるからと、友達に薦められた。自分に強みなんて何もないと思っていたから、半信半疑でストレングスファインダーを受験することにした。

30分後、パソコンの画面に5つの自分の強みが表示された。すぐに本に書いてある資質の説明を読んだ。

「これが俺の強み…?」

衝撃だった。自分のなんでもない性格が強みだと言われ、初めて自分を認めてもらえた気がした。それから自分の持っている資質の箇所をむさぼり読んだ。気付いたら本は赤線と付箋でいっぱいになっていた。

本書では「弱みではなく、強みに投資すべき」と書かれている。『さあ、才能に目覚めよう』を読んで、「なんだ、弱みではなく、強みに投資すればいいのか!」と気付くことができた。今思えばなんでもないことなのだが、当時の自分からしたら大発見だった。

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僕の強みの資質に「個別化」がある。「個別化」を強みに持つ人は、一人ひとりが持つユニークな個性に惹かれる。個人個人の違いに注目し、人の性格、動機、考え方、関係の築き方を観察している。

つまり、相手が何を考えているのかがわかるのである。

大学生の頃、同期が200人くらいいるかなり大きなインカレサークルに所属していた。そんな大きなサークルだとなかなか輪に入れず辞めていく人が多数いた。辞める理由の大半は人間関係だったりするのだが、何かやりたいことがあって前向きな理由で辞めるのならいいが、人間関係で辞めるのはもったいないと、サークルを辞めそうな人を見つけてはいつも声をかけていた。

なぜ辞めようとしているのか、またその人が何を求めてこのサークルに所属しているのか。そこがわかって解決できれば、きっと辞めなくてすむと思っていたからだ。

そして、辞めそうな人に声をかけるなんて当たり前にみんなできることだと思っていた。

しかし、ストレングスファインダーを受験して初めて、これは自分だからできる「個別化」の資質のおかげなんだと認識することができた。

衝撃だった。いや、正確には、すごく、嬉しかった。

こんな資質、比較できないから自分が秀でているなんて夢にも思わなかった。

その後、強みや自分の好きなことに時間を使うようになり、一気に毎日が楽しくなった。苦手で好きでもない勉強をやめ、時間を忘れて文章をひたすら書いた。もちろん好きなことで、「個別化」と「内省」という資質的にも向いていたので、ぐんぐん伸びていった。

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本書では終始「弱みではなく、強みに投資すべき」と書かれている。これにはもちろん同意だが、それだけではない気がしている。

ストレングスファインダーのおかげで、自分ことをもっと知ることができる。自分に強みなんて何もないと思っている人にも、何が秀でているのかを教えてくれる。

自分はこれが優れているのだと、自分を肯定してあげられるかもしれない。今の自分でいいんだと、背中を押してもらえるかもしれない。

今のありのままの自分を受け入れることができたら、きっと相手にも優しくなれる。もっと相手のことを知ろうとするきっかけにもなる。相手のことを深く理解できれば、きっと相手も自分に優しくなるだろう。そうなれば、きっと、みんな自分らしくもっともっと生きやすくなるはずだ。

「自分も大事なあの人のことも、ありのままの姿を肯定して、受け入れることができるようになる

これがストレングスファインダーの隠された本当の良さなんじゃないかなぁと思う。

強がって必死に虚勢を張っていたあの時の僕に、「ありのままの自分でいいんだ」と言ってやりたい。

それまではすぐに他人を否定してしまっていた。他人を否定することでなんとか自分を保とうとしていたからだった。それは、今のありのままの自分を受け入れられていないだけだった。

もちろん自分を甘やかすことと、そのままの自分を受け入れることは違う。

それでも、一人でやろうとせずに、苦手なことは得意な人に任せればいい。決して弱みを無視しろというわけではない。弱みとうまく付き合い、自分の強みに最大限伸ばしていく。そうすれば、きっとありのままの自分を受け入れることができるはずだ。

そして、何よりそれが幸せになれる一番の近道なんじゃないかなぁと今の僕は確信している。 

 

 

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人は簡単に「肩書き」に騙される

■居眠りをする学生がいなくなったほどの一言

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就活生だった頃、あるベンチャー企業のサマーインターンの説明会へ行った。

その説明会は土曜日の朝9時から始まり、大学の1限もまともに行けたことのない僕にとって辛い時間帯だった。そのため説明会の間、思わずうとうとしてしまい、居眠りをしそうになっていた。

それは周りの学生にとっても同じことで、思わず居眠りをしていた学生はかなりの人数いた。

しかも会社の説明をしていた代表取締役は、なんとサンダルにTシャツ短パンの髭面の男であった。うさんくさい風貌と説得力のない話し方で、眠さはさらにエスカレートし、「今日来たの間違いだったかなぁ」とまで思っていた。

しかし、その後である。その髭面の男が、さらっと「起業する前はGoogleにいまして……」と言った瞬間、無意識に気が引き締まって、急に目が覚めたのであった。

それはやはり僕だけではなく、周りの学生もそうで、Googleと聞いた瞬間、居眠りをする学生がいなくなったのである。

その時、サマーインターンの説明会で寝てしまったことに対してではなく、「Google」と聞いた瞬間、盲目的に話を聞き始めた自分がなんだか少し怖くなった。

 

■耳の薬を、肛門にさす

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この権威による盲目的反応は、医学界で特に起こりやすい。

こんな医療ミスがある。

ある医師が感染症で痛みを訴えている患者の右耳に、耳の薬を指すように指示した。その医師は処方箋に完全に「Right ear(右耳) 」と書かずに、 Rightを略して、「place in R ear」と書いた。この処方箋を受け取った担当の看護師は、正しく指定された滴数の耳の薬を、患者の肛門(rear)にさしたのであった。

耳痛のために直腸を治療することに意味がないのは明らかである。しかし、患者も看護師もそれを疑問に思わなかったのであった。

正当な権威者が発言する多くの状況では、たとえ権威者が間違っていても、それに対して疑問を差し挟もうとはしないのである。

 

■肩書きによる身長の歪み

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この権威による盲目的服従は、何も医者のような積み重ねられた努力をしてきた人にだけではなく、単に「肩書き」だけで起きてしまう。

試してみてほしいことがある。大学1年生に、サークルの先輩である4年生(特に代表)に身長を聞いてみてほしい。

おそらく本来の身長よりも高く見られている可能性が高いはずだ。

中学生の頃、僕は野球部だったのだが、1年生の時の3年生は実際よりもはるかに大きく見えていた。自分が3年生になっても越えられる気すらしなかったくらいだ。

肩書きによって、身長の知覚に歪みが生じることがある実験でも明らかになっている。地位が上がるごとに同じ人物の身長が平均約1.5センチずつ高く知覚され、「教授」の場合には「学生」の場合より6センチも高いと知覚されるそうだ。

他の研究では、選挙で勝利した政治家は、選挙前よりも選挙後の方が身長を高く見積もられることがわかっている。

つまり、物を大きく見せるのは、自分にとっての重要性が一役かっているのである。

 

■制服の学生は、大人の注意の的

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機械的な反応を引き起こすのは、「肩書き」だけではなく、「服装」もそうだ。

高校も大学も電車通学だったのだが、電車内で一つだけ変わったことがあった。それは「大人から注意されなくなった」ということである。

電車内での過ごし方はほとんど変わっていないにも関わらず、高校生の頃はよく知らないおじさんやおばさんに注意されてきた。

「ここで携帯使っちゃだめだぞ」「足を広げ過ぎないで」などなど。そんなことわざわざ言わなくてもと思うようなことまで言われた記憶がある。

しかし、これは私服なら言われないのである。おそらく「学校の制服という服装」が「大人からの注意されるべき的」として機能していたのであった。

 

■〝先輩マジック〟に騙されるな

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なぜ人々はこんなにも肩書きに弱いのか。

自分の頭で考えず、権威者に従うことは多くの利益をもたらしてきた。親や教師は僕たちよりも多くのことを早くから知っていて、彼らの忠告に従うことが自分のためになることを僕たちは知っているからだ。

しかし、上記で挙げたような例で、肩書きで簡単にだまされたくない人は「この権威者の言っていることは正しいことなのだろうか」と考える必要がある。権威からの要求に服従させるような強い圧力が存在しているのである。

人は見た目が9割」と言うが、肩書きや服装には本当に注意が必要だ。

「先輩」という肩書きだけでモテる〝先輩ブランド〟や〝先輩マジック〟という名の権威で、今までどちらかと言えばそれらを享受してきた身として、このブログを書くことは大変はばかられたのだが。

 

 

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人は簡単に「まぐれ」に騙される

■「好きな子と誕生日が同じ」は運命か

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10代の頃、好きになる女の子がことごとく4月生まれだった。

自分と同じ4月生まれだと知る度に「あ、運命なのかも」と思っていた。

大学に入ってからも、元カノと次に好きなった子が二人続けて4月生まれで、かつ同じ誕生日だったので、あぁやっぱり運命、と思っていた。

ところで、経営者は占いにはまる人が多いらしい。

占星術を使わない億万長者はいない」と言われるほどで、なぜ自分の力で運命を切り開いてきたであろう経営者が、よりにもよって占星術といった自分の力の及ばない占いにはまるのか?

これには明確な理由がある。

それは、億万長者といった経営者は「他に頼るものがない」からだと言われている。

経営者は孤独で、一人でもがき苦しむ。その苦しみから逃れ、未来予測してもらい、少しでも不安を解消しようと、占いに走るのである。

僕の知り合いにも「いつも住まいは占いによって決めて、運気が良いところに定期的に引っ越すことにしている」と言っている外資系生命保険会社のエグゼクティブの方がいた。

占いでこれが良いと言われ、実際にやってみたらうまくいった。だから毎回大事なときは占いに行くようになった、と。

この占いにはまる経営者と、好きな子と誕生日が同じだから運命だと感じてしまう背景には、見逃されがちな一つの共通点がある気がする。

それは、物事の裏に「ありえなさそうだが、けっこうありうる」が潜んでいるということだ。


■「株価を確実に当てる」詐欺の手口とは

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昔、こんな株式情報詐欺があった。

詐欺のカモとなる相手に対して、10週連続で株価の上下を予想して当ててみせる。それで相手を信じさせて、11週目の予想に対して金銭を要求するというものだ。

10週連続で株価を当てるなんてことが可能なのか?

これがあることをすれば、案外容易くできてしまう。

詐欺師の手口はこうだ。まず銘柄を一つ選ぶ。次に、何も知らないカモ候補を1024人選び、翌週の株価の動きの予想を送りつける。

その際、半数には株価が上がるという予想を、もう半数には下がるという予想を送る。株価は必ず上がるか下がるので、カモ候補の半数の512人にははずれの予想が、もう半数には当たりが届く。翌週、はずれ予想が送られた人のことは忘れ、当たり予想が届いた人だけを相手にする。

という具合に、この方法を繰り返すだけ。10週経ったとき、詐欺師が相手をするのは一人だけになる。

その人から見れば、予想は10週連続当たったことになる。相手に株価のことを熟知しているかのような錯覚させることができるのである。

そうして詐欺師は翌週の予想に対して、金銭を要求し、大金を巻き上げたのであった。

詐欺師は株価の成り行きの可能なすべてのパターンを予想してそれぞれを異なる人に割り当てており、そのため予測したパターンのどれか一つは必ず当たる。

そして当たったパターンを自分が未来を予測する能力を持っている証拠として提示する。

このように「起こりうるすべての結果を一覧にしたなら、そのうちのどれかが必ず起こる」のである。

____
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少し前の話になるが、2010年に行われたサッカーワールドカップで、「タコのパウル君」が、ドイツ代表による7試合と決勝の結果を当てたという"奇跡"のニュースを覚えているだろうか。

このタコのパウル君に未来を予測できる能力があるわけでもなんでもない。

8試合を当てる確率は256分の1なので、256に近い数の動物を連れていけば、予想が当たる動物が見つかる可能性は高まるというだけの話なのである。

実際、取り上げられはしなかったものの、各国7試合までは当てたという動物は他にも多数存在していた。(8試合目で外したから当然そこまで取り上げられず知られていない)

最後まで残ったのがタコのパウル君であったというだけで、「何かが必ず起こる」という単純な話なのである。

確率的には起こってもおかしくない出来事を、多くの人が奇跡だと勘違いする背景にはこういったことが隠されている。

■国営ロト2回連続で「同じ当選番号」は当たり前?

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ただの偶然を奇跡や自分の実力だと勘違いする背景には、「十分に大きな数の機会があれば、どれほどとっぴな物事も起こっておかしくない」という法則も隠れている。

2009年のブルガリア国営ロトで当選番号が2回連続して同じということがあった。それに対しメディアが大騒ぎし、不正が行われたのではないかと大問題となった。

しかし、49個の整数から6個を選ぶロトが、週2回、年に104回行われるとすると、43年と少しで、どれか2回の当選番号が一致する確率は1/2を上回る。

当時、同ロトは始まって52年が経っていたので、そこまで驚くべきことではなかったのである。

そして、当選番号が2回連続して同じという結果だけが注目され、過去52年間ランダムに見えるパターンを出したほかの当選番号のことは忘れ去られるのだ。

____
好きな番組で毎週欠かさず見ている「ダウンタウンなう」というTV番組があるのだが、以前に高額の宝くじが連続して当たった人達の特集がされていた。

当選者達が宝くじを当てるコツ(西にこだわって購入する、午前中に買うと当たりやすい等)を話していたが、そのときはあぁそうなんだと思わされてしまったが、あんなのはたまたま当たっただけなのだろう。

自分に起こった偶然の一致は、他人に起こったものより驚きが大きい。それが起こる対象はほかにも大勢いるが、自分は一人しかいないので、誰かほかの人に起こった場合と比べて、大きな驚きになる。

そのため自分が選ばれし者だと勘違いし、偶然を自分の実力だと思い込んでしまうものなのである。

それに宝くじを当てるには○○した方がいい、というのは後からならいくらでも言える。

例えば、的の中心に矢を射るためには、射た後、的を書けばいいのだ。うさんくさい宝くじの当てる方法もそういうカラクリだ。

「事象が起こったあとに選べば確率はいくらでも高くできる」。当たってから方法を語ればいくらでも語れるのである。

そして、今まで説明してきたように、連続して宝くじに当たるといった幸運な出来事だろうと、落雷に当たるのような不運な出来事だろうと、「十分な数の機会さえあれば起こりうる」のである。

自分に起こる確率は低いかもしれないが、地球には70億人が生きていることを忘れてはならない。

■人は簡単に「まぐれ」に騙される

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ここまで確率マジックについて話をしてきたが、冒頭の「好きな子と誕生日が同じは運命か問題」について話を戻そう。

一つの部屋に誕生日の同じ二人がいる可能性が、いない可能性より高くなるためには、部屋に何人いなければならないのか?

答えはたった23人だ。23人以上が同じ部屋にいれば、誕生日の同じ二人がいる確率のほうがいない確率より高いのである。(詳しい計算式は『偶然の統計学』p.116)

さらに好きな子が、自分の誕生日である「4月13日生まれ」ではなく「4月生まれ」と範囲を緩めることで、いっきに確率が上がる。

つまり、好きな子が自分と同じ誕生月であっても運命でもなんでもないのである。

____
途方もなく起こりそうにない出来事がなぜ次々と起こるのか。その正体が少しずつわかってきた。

僕たちが、偶然の一致に驚くのは、今回紹介してきたような「ありえないと思う原理」を考え合わせていないからである。

確率的に見れば起こってもおかしくない出来事を「奇跡」と感じたり、「異常」だとみなしてありもしない因果関係やパターンを探し始めたりする。その結果生まれたのが、迷信や予言、神々と奇跡、超常現象といった類いである。

しかし、今まで「ありえない」と思っていたことは、実はけっこう「ありえる」のである。

人間は、確率をすぐに見誤る。偶然に騙され、それらを運命または自分の実力だと感じてしまうのである。

 

と、こういうことをわかっている確率リテラシーのある人でも、好きな子と誕生日が同じだと知ったときはやはり運命だ!と感じてしまうのかもしれない。

「恋は盲目」とはよく言ったもので、人間が確率を直感的に把握するのが苦手であること以上に、それはそれで人間の性なのかもしれない。

 

 

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ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

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誕生日を祝ってもらえる人と、祝ってもらえない人のたった一つの違いとは

昔々、ある遠い国に、どんなことでも「科学」で悩みを解決することのできる神様がいました。その神様のもとには、悩める老若男女が夜な夜な通い、人生相談をしに来ていました。

そして今宵も……。

コンッ、コンッ。ノックの音が聞こえた。

あなたがどんな悩みも科学で解決できる神様ですか?

あぁ、そうじゃ。わしが神じゃ。

ただの噂だと思っていましたが、ほんとにいるんですね……。早速ですが、私の悩みを聞いてくださいますか?

もちろんだとも。お前さんの納得がいくまで人生相談乗ってやろう。さぁ、部屋へお入り。

  

■悩み:友達から誕生日をあまり祝ってもらえないこと(相談者:女子大生・22歳)

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悩みの神様が長椅子に腰掛けると、ゆっくりと口を開いた。

深刻な顔をしとるが、どんな悩みを抱えておるのじゃ。見た感じ、今どきの女子大生って感じで、容姿も整っておる。何一つ不自由にしとらん気がするがなぁ。

そんなことはありません。

私は4年前に東京の大学に通うために上京してきました。つい先日、22歳の誕生日を迎えました。しかし、私はあることに気付いてしまったのです。周りの大学生よりも、あまり誕生日を祝ってもらえないことに……。

ほほぉ。友達から誕生日を祝ってもらえないことが悩みというわけじゃな。

はい、そうなんです。大学生最後の今年の誕生日こそは、盛大にやってみたくて、でも周りが計画してくれるわけもなく、自分で企画しようとしたんです。でも、それすら人数が集まりそうになくて、結局、「誕生日は家族と過ごすことになった」って嘘付いて、誕生日会を中止にしたくらいなんです。

それなのに、周りの友達たちがSNSで頻繁に「サプライズで誕生日祝ってもらいました(^O^)/」みたいな投稿をしているのを見て、すごく羨ましいし切なくって……。

本来なら楽しみであるはずの自分の誕生日なのに、祝われないで一人で過ごす自分の誕生日が来るのが怖いです。明るい性格ではないし、友達も多くないので、祝われないのは当然なんですかね。こんな悩みですが、解決できるでしょうか……。

うむ。もちろんじゃ。わしの言うことを聞いて実践すれば、必ずしっかりと祝われるようになるぞ。 

 

◆誕生日を祝ってもらえる人と、祝ってもらえない人のたった一つの違い

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ところで、お嬢ちゃん。最近いつ友達の誕生日を祝った?

友達の誕生日ですか?

うーん、そうですね……そういえば、もうしばらく祝ってないですねぇ。かれこれ2年前くらいですかね。

やはりな。祝ってもらえない原因はそれじゃ。

どういうことですか?

何か勘違いしとるかもしれないから言っておくが、誕生日を祝ってもらえる人はな、その人が周りから好かれるキャラだから、輪の中で中心にいる人気者だからとか思ってはおらんか?

え?違うんですか?

私はクラスの中心でも人気者でもないから祝ってもらえないんだと思っていたのですが……。

「誕生日を祝ってもらえない原因は、友達の誕生日を祝っていない」からなんじゃ。 

 

◆今の自分の環境は、自分の心を映す鏡

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お嬢ちゃんが「誕生日を祝ってもらえない」ということは、お嬢ちゃんが「誰か大切な人を祝わずに生きている」ということ。

現実の出来事は、一つの結果なんじゃ。その結果には必ず原因がある。その原因がどこにあるかと言うと、お嬢ちゃん、あんたの心の中にあるんじゃよ。

つまりだな、お嬢ちゃんの人生は、お嬢ちゃんの行動を映し出した鏡なんじゃ。相手は自分の鏡。これを鏡の法則というんじゃ。

鏡の法則

うむ。世の中に起こる出来事の結果には、必ず原因がある。原因をしっかりと見つめ直すことで、未来に起こる出来事、つまり結果を変えることができる。

お嬢ちゃんに起きている結果は、「大切な人から誕生日を祝ってもらえない」ということ。考えられる原因は、お嬢ちゃんが「大切な人を祝っていない」ということなんじゃ。

 

思い返してみたら、最近友達の誕生日を祝った記憶がなかった。正直、他人の誕生日に興味がなかった。自分にとって自分の誕生日はとても大切なかけがえのない日だが、自分にとって相手の誕生日はとるに足らない日。そんな風に思っていた。だから祝ってなかったのであった。

 

◆利他意識は伝染する

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鏡の法則以外に「好意の返報性」という法則も知っておくべきじゃな。

あ!それは大学の心理学の授業で聞いたことがあります!

うむ。好意の返報性とは、「他人がこちらに何らかの恩恵を与えたら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない」と無意識で思ってしまう心理のこと。

そこでお嬢ちゃんの悩みの解決策の一つはこれじゃ。

「友達にひと月に1回「お誕生日おめでとう!」としっかり祝うこと」

まずは見返りを求めないで、祝い、与える。そして、してもらったことは覚えておいて、いつか必ず返す。

お嬢ちゃんが憧れる誕生日を祝ってもらっている人というのは、自分から祝ったり、とにかく人に何かを与え続けている人じゃ。いわゆるギブギブギブと言われるやつじゃな。それが、鏡の法則や返報性の原理などによって、回り回って返ってくるから、結果的にギブ&テイクになっているだけで、もとはギブし続けているだけなんじゃ。 

「どれだけ普段から人に与えているか」を肝に銘じておくことじゃな。仮にクラスの人気者であっても与えていなかったら、誕生日を祝ってもらえる確率は低くなる。

一方で、普段から利他行為をしている人は、利他意識が伝染し、周りにいる人達も利他行為をするようになる。その結果、回り回って自分の誕生日になったとき周囲からたくさん祝われるようになるだけじゃ。ギブギブギブが良いと言われるのはそういうことじゃな。

社会的ネットワークの性質上、そういった周囲から受ける恩恵というものは、クラスの人気者といったような「ネットワークの中心」にいる人の方が、「ネットワークの周縁」にいる人よりも享受できる。

そのためクラスの中心人物が頻繁に祝われているように見えるかもしれないが、元は普段から与え続けているだけの話なのじゃ。

普通の人は、人から、もらえるものにしか興味がない。一方で、誕生日を祝ってもらえる人は、与えることばかり考えている。

決して〝いい人〟が誕生日を祝ってもらえるわけではない。普段から「誕生日を祝う」という「与える」行為をしている人が、祝ってもらえるのじゃ。

ただ、こう言うと、「私は、誕生日を祝っているのに、祝ってもらえない」と言う人がたまにいる。確かに誕生日は多少祝っているのかもしれないが、一つ重大な考え違いをしている。

それは、「祝ったんだから、私は祝ってもらって当たり前」と思ってしまっていることじゃ。要するに、その人は、見返りを求めているんじゃな。そのため、祝ってあげた人に対して、「見返りが足りない」という不満を持つ。

「祝う」という利他的な行為のはずが、実は自分のためにしていたことになる。ある意味、物々交換の要求をしているかの如くな。つまり、それは、利他ではなく、利己であり、人に与えたことになっていないんじゃ。だから、祝った本人は、「祝ってもらえない」と思ってしまうんじゃ。誕生日は結果的に祝ってもらえるようになるのであって、等価交換ではない。

 

◆大事な仲間の人生を懸けた挑戦の時は、必ず立ち合い、応援する

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自分の誕生日会に友達を誘ったのに、誰も来てくれなかったと言っておったな。

はい、悲しいことに。

また思い返してみぃ。最近、友達の誘いに断ってばっかりではなかったか?

そういえば、確かに……。ついこないだもダンスサークルの仲の良い友達から引退イベントに誘われていたのですが、あんまり興味がなくて、本当は空いていたのに「バイトがあって行けない」と言って結局行かなかったんです。今までも何度か誘われたこともあったのですが、「行けたら行くね」と言って流してしまうことばかりで……。

そうじゃろうな。お嬢ちゃんに起きていることを見れば、お嬢ちゃんの心の中を覗くことができるわい。

いいか、よく聞きぃ。ただの飲み会や遊びの誘いなら断ってもそこまで支障はないかもしれない。しかし、本当にこれからも仲良くしていきたいと思っている相手の「ここぞ!という大事な誘い」だけは絶対に断ってはいけない。

今まで何か月も何年も、ずっと努力して積み上げてきた集大成の場。そんな誘いに来てくれないということは、「その友達のことなんてどうでもいい」と間接的に言っているようなもんじゃからな。

それなのに自分の誘いは来てほしい?

そんな人の誕生日会に誰が来るんじゃ。お門違いにもほどがあるわい。ここぞ!という時に来てくれない友達は、本当の友達ではないからな。

言われてみれば、おっしゃる通りです……。ということは私が今までしてきたことは、「もうあなたとは仲良くする気はないです」という合図にもなっていたのですか……。私はなんてことをしてしまっていたんでしょうか、うぅ。。

だからな、そんな時はどんなに忙しくても、ちょっとでもいいから顔だけでも出すんじゃ。どんなに忙しくたって5分くらいは行けるだろう?

仮に友達の出番がほとんど見られなくても、「わざわざ忙しい中、自分のために顔を出してくれた」ということが相手を喜ばせるのじゃよ。

「友達に会いに行く」ということは、自分の時間を相手に割くという素敵な贈り物。

こう言うとどこかテクニックのように聞こえてしまうかもしれないが、要は相手のことや状況、立場をどこまで気遣えるか、想像できるかだと思ってくれてええじゃろう。

自分にとってはたかだが1時間のイベントでも、相手にとっては何百時間の積み重ねの上にできた1時間なんじゃ。この相手の背景をどこまで想像できて行動できるかが、人付き合いがうまくいくかの分かれ道じゃ。

そんな自分の集大成の場に来てくれた人は一生忘れないし、ずっと感謝し、次何かあったら絶対に返そう!と思うもんじゃからのぉ。

確かに、そうですよね。先日、第一志望の会社から内定をもらうことができ、無事に就職活動を終えることができました。すごくお世話になった先輩がいたので、内定報告を電話でしたんです。そうしたら、「直接おめでとうを言いたいから、すぐに今日祝わせてくれ」と言われ、内定した日に内定祝いをしてくれたんです。

内定祝いを「来週やまた今度」ではなく「内定した今日」しようと言ってくださったことが、すごく嬉しくって、思わず泣いちゃうくらい感動しました。今でも思い返すと、嬉しいですし、きっとこれからも一生忘れないと思うんです。

そうじゃろう。大事な仲間の人生のターニングポイントや、人生を懸けた挑戦の時は、必ず立ち合い、応援すべき理由がわかったじゃろう。 

 

◆まずは身近な人から、150人

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お嬢ちゃん、ダンバー数という言葉を聞いたことはあるか?

いえ、まったく。何ですかその数?

ダンバー数と言って、一人の人間が関係を結べるのは約150人までと言われておるのじゃ。

お嬢ちゃん、大学でサークルか何か入っているか?

はい、茶道サークルに所属していました。

では、そんなサークルで、メンバー全員の顔がわかるレベルで仕事ができるのは、150人くらいまでと言われておるのじゃが、今までまったく周りの人達とうまく関係を築いてこなかったやつが、いきなり毎日いろんな人を祝うは少ししんどいかもしれない。

だから、まずは本当に仲良くしたいと思うこの大事な150人の中にいる人から、コミュニケーションの仕方を変えてみてはどうじゃろうか。誕生日を祝うだけでなく、それこそ後輩の内定を祝ってやるのもよし、自分の内定を祝ってくれた先輩を大事にするのもよし。

ただ、すぐに結果を期待するではないぞ。与えたことは、全て忘れることにするのじゃ。返してくれないからといって、関係を切ってはならんぞ。そして、与えてもらったことは、全て覚えておいて返すのじゃ。

一年から二年、意識を変えて接すれば、きっと自分の誕生日が楽しみになる日もそう遠くはないじゃろうな。幸せの連鎖が続くことを祈っておるぞ。 

 

_________

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今日はありがとうございました!

自分の誕生日を祝ってもらえない本当の理由がやっとわかりました。なんだがすっきりしたし、来年以降の誕生日が楽しみです。言われたことをやってみますね!

正直、始めは悩みの神様とかうさんくさいと思っていたけど、親身に相談を乗ってくださり、私の悩みに対して多くの気付きをもらった気がします!

ということで、来年の私の誕生日の時にまた顔を出しに来ます!誕生日プレゼント待っていますね!

与えてもらいたかったら、まずは与えることですよね?ねぇ、神様♡

 

 

■悩み:友達から誕生日をあまり祝ってもらえないこと(相談者:女子大生・22歳)

■解決策

1.友達にひと月に1回「お誕生日おめでとう!」としっかり祝う。

2.大事な仲間の人生を懸けた挑戦の時は、必ず立ち合い、貢献する。

■科学の法則

1.鏡の法則:現実に起きる出来事は、自分の内面を映し出した鏡であること。

これは、心理学用語で「投影」というメカニズムが働いていて、自分の心の状態を人やモノに映し出すことを言います。

例えば、夜に桜の木を見ていたとしましょう。ある人は「綺麗で、なんて良い日なんだ」と思うかもしれませんが、ある人は「不気味で、今にも枯れそうな寂れた木だ」と思うかもしれません。同じ木を見ていても、人によって感じ方が違います。自分の内面が幸せな時には、輝いているように見え、一方で寂しい時には寂しそうに見える。このように、自分の心をモノに映し出すことを「投影」と言います。

2.好意の返報性:人から好意を受けた場合、それを相手に返そうという感情が抱く心理。

3.ネットワーク理論:ネットワークを通じて、利他意識や幸福を始め、肥満、細菌、お金、暴力、ファッション等、様々なものが伝染する

4.ダンバー数:一人の人間が関係を結べる人数は約150人。

■理論の補足説明(実験結果)

1.募金をしてほしければ、まず先に花を渡すべき?

「好意の返報性」の心理を利用して、莫大な資金を集めた宗教団体がありました。信者達の主要な財源は、公共の場所での通行人から得る寄付金です。始めは、大した効果を上げることはできませんでした。そこで、彼らは、寄付金を募る前に、狙いをつけた人に花をプレゼントしました。勧誘者は「私達からの贈り物です」と無理やり何も知らない通行人のジャケットにピンで花を留めました。

このように好意の返報性の心理を、その場に持ち込んだ上で、寄付をするよう要求します。これが恐ろしいほどうまくいき、募金を募ることに成功をおさめたのでした。返報性の心理は、要請者への嫌悪感さえ凌駕して力を発揮するので、注意が必要でもあるのです。

 

2.肥満は、友人の友人の友人まで伝染する?

ネットワークを通じて、幸福や肥満を始め、細菌、お金、暴力、ファッション等、様々なものが伝染します。

ある研究によれば、直接つながっている人(一次の隔たりにある人)が幸福だと、本人も約15%幸福になるという。しかし、幸福の広がりはそこでは止まりません。
二次の隔たりのある人(友人の友人)に対する幸福の効果は約10%、三次の隔たりのある人(友人の友人の友人)に対する効果は約6%あるそうです。この幸福の影響は、四次の隔たりまでいくと消滅します。

例えば、もし自分が肥満になると、友人の友人の友人まで肥満になる可能性が上がるのです。なんとネットワークを通じて、三次の隔たりまで私たちに影響を及ぼします。

 

3.組織の規模は何人以上になると、さぼりや病欠が増える?

組織の規模が、150人くらいまでなら、全員の顔がしっかりとわかる状態で仕事ができますが、それ以上になったら、序列構造を導入しない限り、仕事の能率は落ちると言われています。150人を超えると、さぼりや病欠が一気に増えるのです。

これはビジネスの世界だけでなく、学問の世界でも同じです。サセックス大学教育学部のトニービーチャーが理系・文系の12分野を対象に調べたところ、研究者同士が注目し合えるのは、100~200人の規模であることがわかりました。研究者の数がそれより多くなると、その学問分野はいくつかの領域に分裂する傾向にあるという実験結果が出ています。

  

 

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なぜ与え続けたら回り回って自分に返ってくるのかをネットワーク理論で説明されています。 この本ほんと面白い。

 

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本文で紹介したダンバー数のダンバーさんの著書。 

 

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 好意の返報性について詳しく書かれています。

 

鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール

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 鏡の法則について。

なぜ正義の味方は、みんな〝イケメン〟なのか?

佐藤健瀬戸康史福士蒼汰菅田将暉飯島寛騎

この羅列を見て、ピンときた人はなかなかの重症だ。

共通点は、もちろん「イケメン」。そして、仮面ライダーの主人公を演じたことがある俳優である。

仮面ライダーは、子ども向けであるにも関わらず、子どもと一緒に見ていたお母さんが甘いマスクのイケメン主人公にはまってしまい、今では奥様人気もすごい。

それを聞き、正義の味方は皆〝イケメン〟であることに対して、少し疑念を抱くようになった。


■イケメンが得をする「ハロー効果」

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小学生の頃、「足が早い」というだけでモテたように、美男美女の周りには自然と人が集まってきて、人気者になったりする。

ある人が望ましい特徴を持っていることによって、その人に対する他者の見方が大きく影響を受けることを、心理学の専門用語で「ハロー効果」と言う。

簡単に言うと、外見の良い人は、才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴をもっていると、自動的に思われる傾向があるそうだ。

こんな恐ろしい研究結果がある。

刑事裁判が開始されるときに、 74人の男性被告の身体的魅力を評定しておいた。そして、後で研究者がこれらの裁判の判決記録を調べたところ、ハンサムな男性の方がずっと軽い判決を言い渡されていることがわかった。実際、魅力的な被告で刑務所に入れられたのは、魅力的でない被告の半数しかいなかったのである。

 人は本能的に「美しい」ものに惹かれる性質がある。見た目が美しい人は、他の要素も良いと思われがちで、それだけで人から好意を抱かれるのである。

 

イケメンではない方、朗報です。

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残念ながらイケメンに生まれなかった方、安心してほしい。魅力的な容姿と同じくらい、人から好意を抱いてもらう方法がある。

社会心理学的に人から好意を持たれる理由は4つある。

「身体的魅力」「近接性」「類似性」「好意」の 4つである。

1つ目の「身体的魅力」は上記で挙げた通り。

2つ目の「近接性」は、簡単に言うと、人は何度も会えばその人に好意を抱き始めるということ。

例えば、同じクラスにすごいチャラ男で嫌いな男がいるとする。その男と特に交流があったわけではないのに、学期終わりには、その男に対しての嫌いな感情が薄れていたという経験はないだろうか。これは近接性ゆえ。

そして、3つ目の「類似性」と4つ目の「好意」がここで取り上げたい重要なポイントだ。

僕たちは自分に似ている人を好む。この事実は、意見や性格、経歴、ライフスタイルなど、どのような領域の類似性においても当てはまるそうだ。

初対面の相手と共通の友達がいたら、心の距離感がぐっと縮まって、すぐに打ち解けられたという経験をしたことがある人もいると思う。それが「類似性の効果」である。

僕は、学生時代、渋谷にある芸能事務所のスカウトマンをやっていて、いろんな人に声をかけていたのだが、この「類似性の効果」が本当に使えるかどうか実験をしてみたことがあった。

話しかけた相手に対して、出身を聞いてみたら、僕と同じ兵庫県出身です」と言われた。そこで、すかさず「僕も兵庫出身なんですよ!」と言ったらその瞬間、「あ、ほんまに?」と相手は僕に対して「敬語からタメ口」に切り替わったのである。

その後も話が盛り上がり、さっきまであんなに敬語でよそよそしかったにも関わらず、「類似性の効果」によってすぐに仲良くなることができたのであった。

それくらい「兵庫出身の上京組」という類似性によって、僕とその相手の心の距離を縮めることができたのである。

 

しかし、この事例はたまたまかもしれない。再現性を持たないと実証したうちには入らないので、就活生だった頃、就職活動の場でも「類似性の効果」の検証してみることにした。

某企業の就職活動の説明会は、学生がその場にいる社員さんと名刺交換やOB訪問することを禁じられている。理由は、一人に対応したら全員に対応しなければならなくなり、収拾がつかなくなるからだ。

就活生だった当時、説明会は社員さんとコネを作るために行っていたので、この禁止された名刺交換をなんとかくぐり抜けられないだろうかと考えた。そこで僕はある仮説を立てることにした。

説明会が終わった後、社員さんに話しかけた際、共通の話題を振り「類似性の効果」によって距離を縮め、「人事と就活生」という関係を「先輩と後輩」という関係に切り替えることができたなら、OB訪問に応じてくれるのではないだろうかと仮説を立てた。

というのも、もし自分のサークルの後輩がやってきて「また今度、お茶でも飲みながらお話を聞かせてください!」と言われたら断れないと思うからだ。

仮説を立てたら、あとは検証あるのみ。

まず1人目。とても人当りの良さそうな男性の人事Oさんに、説明会終わり「類似性の効果」を使わずに普通に話しかけてみた。

「説明会ありがとうございました。大変参考になり勉強になったのですが、もっと詳しく会社のことを知りたいので、後ほどOB訪問させていただけないでしょうか?」

結果は、もちろんNOだった。

連絡先すら教えてもらえず、「禁止されているので、説明会でではなく、自力でここまで辿り着いてください」と言われてしまった。

しかし、ここまでは想定内。

そして、2人目。ちょっと怖そうな女性人事の Rさんに今度は「類似性の効果」を使い、話しかけてみた。

共通の知り合いの人事や営業の方たちの話を出し、さらに仲が良いアピールをし、最後に「Rさんのお話も聞いてみたいので、ぜひ今度OB訪問させてください!」と。

結果は、かなりうまくいった。

名刺を切らしていたので、わざわざ紙に電話番号とメールアドレスを書いてくださり、教えてくれたのであった。

おそらく僕の仮説は正しかった。

「類似性の効果」によって距離が縮まり、「人事と就活生」という関係を「先輩と後輩」という関係に切り替えることができたのである。それくらい「類似性」は人との距離を縮め、好意を抱いてもらうために必須なのだ。


■すぐに好きと言うべき理由

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最後、4つ目の「好意」について。僕たちは、相手から好意を伝えられると自動的に望ましい反応をしてしまう。

世界で最も偉大な自動車セールスマン、ジョー・ジラードは、自分の成功の秘密はお客さんが自分を好きになるようにしたことだ、と述べている。彼はその目的のために、一見すると馬鹿らしくコストが大きいと思われることをやってのけた。毎月、一万三千人以上のお得意さんの一人ひとりに、メッセージを印刷した挨拶状を送ったのであった。挨拶状の種類は毎月異なっていたが (新年、バレンタインデー、感謝祭など )、それに印刷されたメッセージは常に同じだった。「あなたが好きです」と書かれていたのである。

人は他者から好きだと言われると好きになってしまう生き物なのである。(※恋愛だけは例外で、好きと伝えても好きになってもらえない)

 

個人的な話になるが、通称「ほっこり会」という定期的に集まる 同じゼミだった5人グループがある。

大学3年のときのゼミ合宿で、夜中に深夜のテンションで、「お互いの良いところを 1人ずつ誉めていこうぜ」という謎の褒め合いが始まった。

「○○ちゃんの周りを俯瞰して見れるのは素晴らしい」
「△△くんの引きの強さは目を見張るものがあるね」
「◆◆ちゃんを初めて見たときから可愛いと思っていた」

など最初はみんな照れていたものの、途中から真剣にお互いの良いところを誉めていった。普段言えないお互いの良いところを誉め合う「ほっこり会」は想像以上に盛り上がり、終わるまでに数時間以上経っていた。

5人で誉め合っていたのだが、正直、仲が良い人ばかりではなかった。そこまで話したことがなかった人から、そんなに好きではなかった人まで。

しかし、この「ほっこり会」が終わる頃には、あろうことか僕は全員のことを好きになっていたのであった。

「この人、俺のことをこんな風に良く思ってくれていたんだ」
「あの子は、こんなところを良いと言ってくれた」

好意を抱いていなかった相手から好意を寄せられて、気付けばその人に対して好意を持つようになってしまっていたである。

それくらい、好意を伝えると相手は自分のことを好きになってくれるものなのだ。

初対面の相手とすぐに打ち解けたかったら、「好意を伝えて、類似性アピール」をしてみるべきだ。声を大にしては言えないが、これが恐ろしく効くのだ。


■〝イケメン〟ではない正義の味方

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古田新太大泉洋阿部サダヲ森山未来ムロツヨシ

仮面ライダーのその後の話として、こちらの俳優を使って描いてみてはどうだろうか。

そして、俳優としてはもちろん一流だが3枚目と言われる俳優が、お互いを誉め合うというのはどうだろう。

「あの悪役に対しての、あの蹴り最高だったねぇ」
「絶対負けると思ったのに、ちゃんと倒しちゃうあたり、さすがだよねぇー」

高視聴率は期待できないものの、少なくとも一定層からは共感してもらえるはずだ。

ハロー効果がどうとか、類似性や好意がどうだとか、散々いろいろなことを言ってきたが、結論はやはりこれに尽きる。

 

 

あぁ、イケメンに生まれたかった。

 

 

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人間の心理を知るためのバイブル。 

女の子に「学ランを返して」と言えない

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世界からはみ出してしまっている人がすごく気になる。

・合コンに来ているのに何もしゃべらない人。
・すごくキラキラしたリア充集団のイベサーにいるのに、はじっこでぽつんとしている人。
・ボウリングでストライクを取ったのに誰ともハイタッチすることになく冷静に帰ってくる人。

世界からはみ出さないようにギリギリで生きている人が気になってしまう。というのもぼくも世界からはみ出さないように生きてきたからだ。(しかし、はみ出してしまっていたと思う)

大学生になって初めて飲み会というものを知った。

飲み会が苦手だった。
両隣の人が反対を向いて話し始めてしまったら、もう世界から取り残されてしまう。前に座っている人の話に入ろうとしても入れない。すぐにゲームオーバーだ。

この世界からはみ出し、マイナスの輝きを放ってしまうことになる。
_____

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中学3年生だった頃の話。
秋になりみんなが学ランを着始める頃、ぼくだけカッターシャツのままだったことがあった。

理由は、なに大したことではない。貸した学ランが返ってきていなかったのだ。

夏に行われた体育祭で応援団をする人は、学ランを着て応援することになっていた。当然、学ランを持っていない女子は男子に借りることになる。そこでぼくは同じクラスのちひろちゃんに貸した。

それが返ってきていなかったのである。当時、内気な性格だったぼくは「学ランを返して」とは言えなかった。

体育祭が終わり、秋がやってきた。みんなが学ランを着ている中、ぼくだけシャツのままで、周りの皆から「寒ないん?」「なんで学ラン着ぃひんの?」と言われて初めて「ちひろちゃんに、学ラン貸したままでさ……」とやっと言うことができたのであった。

「あ!ごめん!!!クリーニングに出したままで取りに行ってなかった!!!!」

世界からはみ出した者は、マイナスの輝きを放ってからやっと気づいてもらえる。
学ラン一つ着るのにも、不自然さが漂う。
_____

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そんなぼくだが、最近は少し世界に触れるようになってきた気がする。飲み会も少しずつ克服できるようになってきた。

去年の年末にTwitter「年賀状が欲しい」とつぶやいたら、「年賀状書くから住所教えて!」と言ってくれた女の子がいた。

就活生だった頃のバレンタインデイでは、

「内定よりチョコがほしい。
※ただしバレンタインデイに限る」

とつぶやいたら、「チョコあげるから会いたい」と言ってくれた子がいた。

SNSのおかげで、やっと少し世界に触れるようになった気がする。

チョコが欲しいと言って、チョコがもらえるなんて、なんて良い世の中なのだ。

あぁ、今年はチョコがほしいなぁ(誰か)

 

 

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眉毛をいじられて世界に触れる

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子どもの頃、よく世界からはみ出してしまっていた。

2人1組になる類いのものが苦手だった。中学生の頃、野球部で、毎朝いつも決まった相手とキャッチボールをする。

しかし、そのキャッチボール相手が風邪で休んだ日にはもうパニックだ。代わりにキャッチボールしようよと周りを見渡しても誰とも目が合わない。

あぁまた世界からはみ出してしまった、と思う。

____

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お土産も苦手だ。

15枚入りのお煎餅。せっかく買ったものの、ほんとに仲の良い友達2、3人にしか渡せず、結局残り全部自分で食べることになる。

もちろん回転寿司で好きな物なんて頼めなかった。

店員さんに話しかけることができない。
「マグロください!」なんて言うもんなら、「あいつマグロ食べたいんだ」と思われる。何より目立ってしまい、隣にいるお客さんにさえもマグロを食べたいのがばれてしまう。

僕みたいなもんがマグロを食べていると思われるのが恥ずかしかった。だから、自分のところに欲しいお寿司が回ってくるのを永遠待っているしかないのである。

なんて不条理な世界だ。誰にも取ってもらえず回り続けている皿みたいな人生だ、なんて思っていた。
____
しかし、そんな僕でもごくたまに世界に触れられる瞬間があった。

眉毛をいじられる時だ。

中学生の頃、ワンピースのサンジの眉毛にそっくりのぐるぐる眉毛だった。

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イケてる男子と可愛い女子がわいわい話しているところに呼ばれ、「森井、眉毛がサンジみたいなんやで」といじられる。

「ほんまや~かわいい~♪」

イケてる女子の象徴である上履きと学生鞄に落書きをしている女子からそう言われる。

一瞬でもイケてるグループの会話の中心にいられるのが嬉しかった。

世界に触れた瞬間だった。

____

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先日、雰囲気の似ている友達にそんな昔話をしたら、すごく共感してくれた。

「その話すごくよくわかる!」

わたしも人の輪に入るのって本当に苦手で、、、

そして最近後輩が入ってきて、仕事を全然しないから怒りたいんだけどなかなか注意できないと言っていた。

「でも今度、勇気だして話してみるね!」

ここまでは良かったのだが、後日あらためて話を聞いたら、「ちゃんと仕事せなあかんよ!」と注意したら後輩にこう返されたらしい。

 

「え!先輩、関西弁なんですねっ!可愛い~!」

 

やはり世界は触れそうでなかなか触れない。

 

 

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